3話
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吐きそう。
現在地は、シンオウ地方ポケモンリーグ。
その控え室。
状況は、もうすぐポケモンバトルを控えている。
対戦相手はチャンピオンであるシロナ。
吐きそう。
俺はどうしてこうなったのかと頭を抱えた。
そもそもなぜシンオウ地方に居るのか。
それには理由があった。
昔からポケモンとばかり接してきて、家族以外の人と関わってこなかった為に、人とのコミュニケーションが極端に苦手になってしまった俺。
人と接する時は顔が強張り会話は基本、『ああ』とか『そうか』事務的な事しか言えない。
特に人が多い場所などはそれが顕著になり、緊張のあまり自分でもよく分からない事を口にする事がある。
その為、自分の言いたい事が言えず言われるがままに行動してしまい取り返しがつかなくなる事が多々あった。
旅を始めた当初は、自分のペースでのんびりとジムに挑戦する予定だったが、最初のジム戦で俺の手持ちのポケモン達がやらかした。
ジムリーダーのポケモンを全て一撃で倒してしまった。
バッチ一つ目で最大限の手加減をされていたとはいえ、その出来事が原因で俺はホウエン地方全ジムリーダーに目をつけられた。
ジム戦では観客も少ないながらも居た事から、恐ろしく強いトレーナーがいるとホウエン中に知れ渡りいく先々で声援を受ける始末。
そんな状況でジムに挑戦しない訳にもいかなく、全ジムを制覇しポケモンリーグも苦労なく勝ち上がり、気が付けばチャンピオンになっていた。
そして根が小心者の俺は、チャンピオンというトレーナーとして最高位の称号と周りからの期待という名の重圧に耐えきれなくなり、カントー地方に逃亡した。
断れない俺はカントーリーグの関係者にあれよこれよと流されるまま着いていけば気がつけばポケモンリーグに出場が決まっていた。
その後は順調に勝ち進んでいき気が付けばカントー・ジョウトチャンピオンになっていた。
その後、俺の噂を聞きつけた緑色が、何を勘違いしたのか『お前と似た奴がいる。連れてってやるから面貸せ』と、半ば拉致に近い形で連れ去られ着いた場所はなんとシロガネ山。
そこに居たのは案の定、赤帽子の悪魔。
似てねえよ!
俺は声を大にしてそう叫びたかった。というか叫んだ。
人前で素を曝け出せない俺であるが、これには思わず心の叫びが飛び出た。
どこをどう見間違えれば、俺と赤帽子が似てる事になるのか全くもって理解出来なかった。
赤帽子は戦闘狂のコミュ症で、俺は手持ちのポケモンが戦闘狂のコミュ症。
あれ、殆ど同じじゃん。
......それに関してはとりあえず後日深く考えるとして、緑色──グリーンは俺が叫ん
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