1話
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自分がポケモンの世界に転生したのだと気付いたのは、5歳の時だった。
俺はポケモンゲームは好きだったが、ガチ勢には程遠く空いた時間に適度にプレイする程度だった。
なので当然、大した知識もなく種族値やら努力値なんてものは詳しく知らない。
故に前世の知識でチャンピオンになる。なんて事は当然出来ない。
そんな俺が、何故ポケモンの世界に転生したのだろうと考えたりもしたが、転生したものは仕方ない。
幸いにも、ポケモンは好きだし、実際にリアルでポケモンと触れ合う事でその思いは更に強まった。
チャンピオンにはなれないだろう。ポケモンリーグに出場できる程強くもなれないだろうし、それどころかバッチを8個集める事すら叶わないかもしれない。
でもそれでも構わない。バトルには勝ちたいが、負けたっていい。
折角ポケットモンスターの世界に転生したのだ。
ポケモンと触れ合って、勝っても負けてもポケモン達とそれを分かち合いたい。
俺はポケモンが大好きだから。
前世の記憶を思い出したその日に、俺はポケモントレーナーになる事を決意した。
この世界ではゲームとは違い、トレーナーになるには資格が必要だった。
しかも資格を取得出来るのは10歳かららしい。
10歳になるまで後5年。
当然、それまで待てない俺は親に頼み込んだ。
両親も最初は渋っていたが、俺が折れないと感じたのか、10歳になるまで母親の手持ちとする事を条件に、自分のポケモンを持つ事を許可して貰った。
その数日後に、父親が一つのタマゴを持ち帰った。
なんでも、トウカシティの知り合いに頼んで譲って貰ったらしい。
その日から俺はタマゴに付きっきりになった。
何のタマゴだろうか。
どんなポケモンでもいいが、出来れば前世で好きだったポケモンだと尚嬉しい。
タマゴの中身はラルトスだった。
ラルトスといえば、序盤で手に入れやすく、何より可愛い。
俺も好んで使用していたポケモンだ。
俺は喜んだ。
そして大切に育てようと心に決めた。
このラルトス何だかおかしい。
ラルトスが孵ってから1年が経った。
それまで、ラルトスを育てようと俺が住んでいるヒワマキシティから近い草むらでポケモンとバトルさせてみたが、全戦全勝。
それどころか、全てねんりきで一撃だ。
レベル1からねんりきが使える事にも驚いたが、ここはゲームではなく現実なので、そういう事もあるのだろうと思ったが全てのポケモンをねんりき一撃はどう考えてもおかしい。
どうみてもこのラルトスは異常だが、考えてみると強くて困る事はないし、考えた所でどうにも出来ないと思い至り、それ以降は深くは考えない事に決めた。
強い事は
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