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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその五十三

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「とてもです」
「参考に出来ないな」
「今の話のことから」
「それがドイツの敗因になっているからな」
「彼の軍事的才能については」
「政治家であり過ぎたと言われるな」 
 マールボロはここでこう言った。
「彼は」
「戦場への介入はです」
「自身の政治的思考が大きく影響した」
「その為スターリングラードにもこだわりました」
 敵の独裁者スターリンの名前が付けられたその都市の攻略にこだわったのだ、この街はボルガ川の要衝で物資の集積地であったがそれ以上にこの名前が重要であったのだ。
「そして無闇にです」
「犠牲を出してな」
「戦略ミスも犯しました」
「他にも退却を頑として認めなかった」
「そうして無闇な進撃も命じたり」
「様々な介入を行ってだ」
「ドイツの敗因になりました」
「その為マンシュタイン等はわざわざ直談判をした」
 ウクライナの戦場からわざわざベルリンに戻ってまでしてだ。
「何としても現場の作戦を認めてもらう為にな」
「そこまでしましたね」
「兎角ヒトラーの戦場への介入は問題だった」
「それはスターリンも同じであり」
「あの戦争の犠牲者の多さの要因だった」
 戦う二人の独裁者の現場への介入がだ。
「そして他にもな」
「政府への現場への介入はいい結果をもたらしていません」
「スポーツチームでもフロントはチームの采配等に介入するとな」
「チームの弱体化ですが」 
 モンサルヴァートもスポーツの話に乗った。
「主力が抜けたりする場合もありますが」
「引退等でな」
「それよりも多いのは」
「フロントのおかしな行動だ」
「それで弱体化する方が多いですね」
「そうだ、フロントはチームのことに介入してはな」
「弱体化の元ですね」
「試合をしているのは選手だ」
 このことは絶対のことだというのだ。
「だからだ」
「それ故にですね」
「グラウンドのことは選手に任せる」
「それが重要ですね」
「それを忘れるとだ」
 それこそというのだ。
「まさにな」
「チームは弱体化します」
「そして軍も同じでだ」
「ジャバル副主席はですね」
「彼は政治家としては優秀だ、おそらく経営者になってもな」
 そちらでもというのだ。
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