第六章
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桜井は男湯に入った、彼が身体を洗ってから湯舟の中でくつろいでいる時にだった。
浮世はジーンとキューンそれにツムリと一緒に風呂屋に来た、そうしてバイスを見て言ったのだった。
「悪魔だな」
「おや、今度のお客さんは最初から知ってるんだな」
「そうだ」
浮世は微笑んで答えた。
「あんたのこともな」
「そうなんだな」
「それでだが」
浮世は自分のペースで言った。
「あんたの相棒もいるな」
「一輝のことか?」
「仮面ライダーのな」
「あんた、そこまで知ってるんだな」
「ああ、それならわかるな」
「あんたもってことだよな」
「少し前に何かあったか覚えているな」
「俺っち達もちょっと関わったんだよ」
バイスは首を捻りつつ答えた。
「あの時色々とあったからな」
「その時にだな」
「困っている人達を助けたりしてな」
「ブルーフェニックスとしてだな」
「そうだったんだよ」
こう浮世に答えた。
「本当にな」
「そのことも知っている」
浮世は鋭い顔と声で答えた。
「そしてだ」
「まさかと思うがここで何かしないよな」
「しない」
確かな声での返事だった。
「だからだ」
「安心していいか」
「このことについてはな」
全くというのだ。
「だからな、安心しろ」
「それならいいぜ、それで一輝達にはか」
「後で話してくれるか」
「仮面ライダーの人が来たってか」
「悪魔とはまた関係がなくだ」
そうしてというのだ。
「デザイアグランプリの話もしたいとな」
「デザイアグランプリ?」
バイスはその話を聞いてはじめて聞いたという感じで首を傾げさせた。
「何だよそれ」
「やがてわかる」
これが浮世の返事だった。
「また話す時が来るからな」
「それでか」
「今日は挨拶で来た」
浮世はまた答えた。
「そして風呂に入りに来た」
「じゃああんた達もお客さんだな」
「そうなる」
「じゃあ入ってくれよ、うちはいい風呂だからな」
バイスは客としても来たと聞いてだ、浮世に嬉しそうに応えた。
「存分に楽しんでくれよ」
「うちは本当にいいお湯」
ラブコブも言ってきた。
「だから楽しんでいって」
「そうさせてもらう、銭湯に来たならな」
浮世はそれならと話した。
「やはりな」
「お風呂を楽しむ」
「身体を奇麗にしてな」
そうしてというのだ。
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