暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその五十一

[8]前話 [2]次話
「そうなる様なだ」
「繁栄を続けますね」
「それを副主席がはじめられますね」
「いよいよ」
「その時が迫っていますね」
「そうなっている、では禅譲された時に行う」
 主席の座をとだ、こう話してだった。
 ジャバルは周りの者達にその政策をさらに話していった、そしてだった。
 今は軍のことを特に言っていた、だがそのジャバルの軍事的才能についてマールボロはある日モンサルヴァートに話した。
「ジャバル副主席は素晴らしい政治家だ」
「今マウリアで評判になっていますね」
 モンサルヴァートはコーヒーを飲みつつ応えた、今二人はマールボロの屋敷でマウリアの軍事のことで情報交換をしていて彼の話もしたのだ。
「兎角です」
「その政策も実行力もな」
「そして事務処理能力も」
「天才と言っていい」
「ギルフォード総統にも匹敵するとか」
「おそらくその域に達している」
 マールボロもこのことは認めた。
「あの御仁はな」
「政治家としては卓越していますね」
「内政、外交、経済、法律、全てに置いてな」
「天才と言うべきですか」
「よくわかっている、だが」
「それでもですか」
「彼は軍事についてはだ」 
 それについてはというと。
「全くだ」
「軍事的才能はですね」
「ない、しかしだ」
「それでもですか」
「彼自身はそのことについてだ」
「自覚がないですか」
「全く造詣がない」
 それこそ何一つとしてというのだ。
「そしてそれでいて軍事について何かとだ」
「介入をですか」
「行うつもりの様だ」
「軍事に介入ですか」
「おそらく現場にもな」
「戦争が起これば戦場にも」
「そうだ」
 そちらにもというのだ。
「間違いなく普通にだ」
「介入してくるか」
「そうしてくる筈だ、これがどういった事態をもたらすか」
「国家元首の現場への介入が」
「文民のそれがな」
「それは最悪の結果をもたらします」
 モンサルヴァートはマールボロに難しい顔で答えた、エウロパのことではないがそれでも言うのだった。
「第二次世界大戦のドイツを見れば一目瞭然です」
「ヒトラーの過度の戦場への介入はな」
「はい、非常に問題で」
「ドイツの敗因の一つにもなった」
 これはスターリンも行いドイツ軍もソ連軍も多くの犠牲を出した。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ