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髪の毛の薄い天使
第一章
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んがよく来るけれど」 
 学生ということは彼もそうだった。
「けれど。辛い状況だと君みたいな感じなんだよね」
「僕みたいな」
「そう。暗い顔と目をしていて」
 店長はまずはそこから見ていたのだ。
「それで声の色も暗いから」
「そうしたことからわかるんですか」
「うん、そうなんだ」
 こう彼に話す。
「わかったんだ」
「ううん、そうだったんですか」
「何があったかは知らないけれど」
 店長も彼の過去は知らなかった。他ならぬ彼がそのことを話していないから。告白と失恋、その後の孤立と嘲笑のことはとても言えなかった。誰にも。
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