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金木犀の許嫁
第二十四話 たこ焼きその十

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「生だとね」
「そうなのね」
「そうして食べたらね」
 そうすればというのだ。
「普通にね」
「美味しいのね」
「そうなの」
 烏賊はというのだ。
「生でもね」
「その辺りの知識も流石ね」
「流石?」
「日本ね、烏賊なんて英語だとね」
「スクィッドよね」
「デビルフィッシュともいうでしょ」
「悪魔ね」
 デビルと聞いてだ、夜空もすぐに応えた。
「まさに」
「そう、その外見からね」
「十本の触手があってうねうねして」
「あの身体の上の部分もね」
「あそこの形もあって」
「悪魔ってね」
 その様にとだ、夜空に話した。
「呼ばれるけれど」
「それがね」
 どうかとだ、夜空は答えた。
「日本だとね」
「やっぱり違うわね」
「ええ」
「悪魔なんてね」
「全く思わないわよね」
「何度も言うけれど美味しいものだってね」
 その様にというのだ。
「思うだけよ」
「そうよね」
「生で食べなくても」
「日本人って烏賊色々な方法で食べるしね」
「煮て焼いて揚げて」
 そうしてというのだ。
「色々なお料理にね」
「使うわね」
「そうしてるわ」
 実際にというのだ。
「烏賊は」
「そうよね」
「焼きそばにもお好み焼きにも使って」
「あといか焼きもあるわね」
「関西じゃいか焼き二種類あるのよね」
 夜空はこのことも話した。
「刻んで卵と小麦粉の生地に入れて焼くのと」
「お好み焼きみたいな感じでね」
「それと丸ごと焼く」
「姿焼きね」
「あっちもあってね」
「二種類あるわね」
「それでどっぢでも美味しくね」
 そうしてというのだ。
「食べてるわ」
「兎に角よく食べるわね」
「するめなんかね」
 こちらはというのと。
「おつまみにもなるし」
「いいわね」
「よく噛んで」
 そうしてというのだ。
「一緒にね」
「飲むわね」
「うちのお祖父ちゃんが好きなの」
 するめをつまみにすることがというのだ、夜空は母方の祖父を思い出しながらそのうえでオーストラリアの娘に話した。
「するめね」
「寮でもよく出るわ」
「おつまみに」
「少しでね」
 そう言っていい量でというのだ。
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