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博士の挑戦状
第百五十八話

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                  第百五十八話  寒いと
 母は娘達にさらに言った。
「華奈子がタイツ穿くのはいいことだから」
「冷やさないから」
「だからなのね」
「そう、ファッションを抜いても」
「冷やさないからいいのね」
「これからも」
「そう、それでも寒いと」 
 タイツを穿いてもというのだ。
「その上からズボンを穿きなさい」
「タイツの上からズボンをなの」
「そう、タイツがスパッツやストッキングでもね」 
 そうしたものを穿いてもというのだ。
「寒いと」
「半ズボンでなくて」
「ズボンね」
「そう、ズボンを穿いて」
 そうしてというのだ。
「寒くない様にするよね」
「お母さん凄く冷えない様に言うわね」
 華奈子は母の話を聞いて心から思った。
「冬は」
「そうよね」
 美奈子も確かにと頷いた。
「寒さ対策よく言うわね」
「服についてね」
「そうよ、女の子は身体を冷やさないの」 
 母は話した娘達に絶対にと答えた。
「夏は涼しくで」
「冷やさないで」
「冬は尚更なのね」
「そう、女の子は冷えやすいから」
 そうした身体の仕組みだからだというのだ。
「しかも冷えると身体によくないから」
「尚更なのね」
「冷やさない様になのね」
「冬は厚着をして」
 そうしてというのだ。
「冷やさないことよ、くれぐれもね」
「タイツの上にズボンを穿いてでも」
「そうしてもなの」
「冷やさないことよ、靴下も」
 こちらもというのだ。
「冬は特にね」
「忘れたら駄目ね」
「冷やさない為に」
「そうよ、兎に角冷やさないことね」
「意識する」
「冬は」
「そうしなさい」
 娘達に穏やかだが確かな声で言うのだった、二人共その言葉を聞いて素直に身体を冷やさない様にしたのだった。


第百五十八話   完


                    2024・4・17
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