第十二幕その十二
[8]前話
「感謝とお礼はね」
「ええ、お互いにね」
「与え合うものだね」
「そうなの」
ドロシーは海老の蒸し餃子を食べつつ応えました。
「オズの国ではね」
「もうわかったわ、これからはね」
「感謝とお礼を受け取らせてもらうよ」
お二人も応えました、おばさんは海老や烏賊や山菜の天婦羅を、おじさんは海老や鶏肉や銀杏が入った茶碗蒸しを食べています。
「そしてそのうえでね」
「皆にもね」
「そうしてね。ただね」
ドロシーはお二人にこうも言いました。
「皆おばさんとおじさんにはね」
「いつも与えられているよ」
トトも言ってきました。
「素晴らしいものをね」
「それは何かしら」
「善意だよ」
「それよ」
トトそれにドロシーが言いました。
「いつもね」
「皆おばさんとおじさんから受けているよ」
「目には見えないけれど」
「それをちゃんとね」
「善意ね」
おばさんは目を瞬かせて応えました。
「それが一番素晴らしいのかしら」
「そうよ」
ドロシーはその通りだと答えました。
「それこそが最高のね」
「プレゼントなのね」
「物事をちゃんと見て」
そうしてというのです。
「人にあげる善意はね」
「最高のプレゼントなの」
「そうよ、皆いつもね」
それこそというのです。
「村の人達もね」
「受けているのね」
「おばさんとおじさんの善意をね」
「自覚していなかったけれど」
おばさんは神妙なお顔で言いました。
「そうなのね」
「そうよ、だからこれからもね」
「善意をなのね」
「持ってね」
そうしてというのです。
「皆優しく公平にね」
「善意をプレゼントしていくのね」
「そうしていってね」
「わかったわ」
おばさんはドロシーの言葉に笑顔で頷きました。
「それじゃあね」
「そうしていってくれるわね」
「そうしていくわ」
「わしもだよ」
おじさんもドロシーに言いました。
「是非ね」
「そうしていってね」
「そうして皆でね」
「笑顔になるわ」
おばさんはこうも言いました。
「そうなる様にしていくわ」
「ええ、私もそうしていくし」
ドロシー自身もというのです。
「皆でそうしていきましょう」
「ええ、これからも」
「ずっとそうしていこう」
おばさんもおじさんもドロシーの言葉に頷きました、そうしてです。
皆でパーティーを楽しみました、お二人はその後でドロシーに列車で村の自分達のお家まで送ってもらいました、そこでドロシーにまた旅行に行きましょうと言われて満面の笑顔そうしようと答えたのでした。
オズのエマおばさん 完
2024・3・11
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