第十二幕その八
[8]前話 [2]次話
「いいんじゃないかな」
「恥ずかしがらないで」
「そのうえで」
「うん、謙虚さはそのままで」
お二人のというのです。
「感謝を受け入れる、歌ってもらったら」
「それを素直に受け入れて」
「喜べばいいんだね」
「そうよ、受け入れてもらわないと困るわ」
歌を終えたつぎはぎ娘も言ってきました。
「あたしだってね」
「そうなの」
「歌う方も」
「そうよ、あたし達のお友達のご家族を歌ってるのに」
「その家族の私達に受け入れられないと」
「困るんだね」
「そうよ、だから受け入れて」
そうしてくれてというのです。
「よかったら感想言ってね」
「感想はもうね」
「わし等も決まってるよ」
おばさんとおじさんはそれぞれ注文したものを食べつつそのうえでつぎはぎ娘に対して応えました。
「最高の気持ちだよ」
「私達のことを歌ってもらって」
「どれだけ嬉しいか」
「言葉では言い尽くせないよ」
「それは何よりね、今度はお芝居で」
そうであってというのです。
「食べない皆が出演するわ」
「僕も出るよ」
「僕もだよ」
ジャックに木挽きの馬が出て言ってきました。
「だからね」
「楽しみにしていてね」
「私はーー演奏ーーです」
チクタクはこう言いました。
「引き続きーーやらせてーーもらいーーます」
「それではね」
「観せてもらうよ」
「さて、やらせてもらおうか」
かかしも言ってきました。
「これからね」
「そうだね」
樵も言ってきました。
「これからね」
「そうさせてもらおうね」
「特別ゲストも来てくれるわ」
つぎはぎ娘はこうも言いました。
「そちらも楽しみにしてね」
「特別ゲスト?」
「というと」
「もう来る頃よ」
ガラスの猫が壁の時計の時間を確認して言いました。
「そろそろね」
「一体誰かしら」
「その特別ゲストは」
「今来たわよ」
ガラスの猫が言うと、でした。
ポリクロームが来ました、そうしてひらひらと軽やかに踊りながらそのうえみんなの前まで来てでした。
一礼してです、あらためて言いました。
「ではこれからね」
「ええ、宜しくね」
「今からお芝居をしましょう」
「練習をしてきた通りね」
「やっていきましょう」
「あれっ、練習してたんだ」
モジャボロは林檎を擦った甘いソースをかけたハンバーグを食べつつ声をあげました。
「お芝居の」
「そうだったのよ」
エリカがお魚のキャットフードを食べつつ答えました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ