第二十一話 王達の来訪その七
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「焦ったか」
「そうだったんだ」
「それでだ」
「ああなったんだね」
「何かのきっかけで人は変わるけれど」
立風舘も言ってきた。
「カオスもだったんだね」
「そうだな」
トリンもまさにと応えた。
「そしてだ」
「ああしたことをして」
「失敗した」
「そうだね」
「あれは明らかにだ」
「焦ったね」
「目的を達成しようとな」
そう考えてというのだ。
「急いでだ」
「これまでずっと一緒にやってきたラッキューロを切り捨てて」
「あらたな者達を迎えたが」
そうしたがというのだ。
「それがよくなかった」
「戦ってみてもわかったよ」
立風舘はトリンにその時のことを思い出しつつ話した。
「どうもね」
「デーボス軍の雰囲気が一変していたな」
「それまでとね」
「違和感に満ちていたな」
「幹部が一新されてね」
「そう考えるとデーボス軍僕達いてよかったんだね」
「そうよね」
ラッキューロとキャンデリラは立風舘とトリンの話を聞いてこう考えた、そのうえで言うのだった。
「役に立っていないかっていうと」
「違ったわね」
「そうだったのだよ」
トリンは二人にも話した。
「君達はデーボス軍に必要だったのだ」
「僕もなんだね」
ラッキューロは意外といった口調で言った。
「ずっと働かないとか言われてましたけれど」
「確かに働いてなかったな」
ドゴルゴも否定しなかった。
「そうだったな」
「やっぱりそうですか?」
「ああ、けれどな」
それでもというのだった。
「最低限のことはやっていたしな」
「そうだったんですね」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「雰囲気もな」
「僕がいてですか」
「よかったしな」
「俺達仲良くやってたよな」
アイガロンも言って来た。
「四人で」
「カオス様を入れると五人でな」
「あの時の雰囲気悪くなかったよ」
「そうだったな」
「あのままいったらね」
キャンデリラは考えつつ言った。
「私達ずっとやっていけたかもね」
「ああ、五人でな」
「そうだったかもな」
「そう考えますと」
どうかとだ、空蝉丸は言った。
「焦らないことでありますな」
「そうよね」
ウルシェードもその通りだと頷いた。
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