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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその四十六

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「違っていてな」
「誤りを指摘されると喜び」
「そして正した」
「左様でしたね」
「私は喜ばないが」
 誤りを指摘されてもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「誤りは正されますね」
「そうされますね」
「私にはやるべきことがある」
 それがアウトカースト層の然るべき社会的地位の奪取と確保であることはもう言うまでもないことである。
「だからな」
「日々ですね」
「成長されていかれますね」
「そのことも目指されていますね」
「人は磨けば磨く程よくなる」
 ジャバルはこうも言った。
「それは私もだ」
「同じですね」
「誰もがそうですね」
「磨けば磨く程よくなり」
「能力が上がっていきますね」
「その代わり磨かれていないなら石だ」 
 この言葉は素っ気ないものだった。
「若し七十年以上生きていてもその間何も努力していないならな」
「石のままですね」
「七十年以上も」
「そのままですね」
「もう七十年何の努力もしていないとだ」 
 それこそというのだ。
「石に様々な穢れが付いてだ」
「どうにもならないですね」
「そうしたものになりますね」
「その場合は」
「そうなる、そうなっては生きている意味がない」
 例え七十年以上生きていてもというのだ。
「最早汚物だ」
「様々な穢れが付き」
「それが取り払われていないままなので」
「それで、ですね」
「どうにもならないですね」
「しかし努力を続けているとだ」 
 即ち磨き続けているならというのだ、ジャバルは努力というものの素晴らしさを感じてそれで今語っているのだ。
「二十年でもだ」
「宝石になりますね」
「しっかりと磨かれた」
「それになりますね」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「人は努力すべきでだ」
「磨かれるとですね」
「よくなっていきますね」
「磨かれ羽磨かれる程」
「そうなっていきますね」
「私も批判があればだ」
 それは決して喜ばしいことではないがというのだ。
「それを受けてだ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「成長していき」
「ことを果たされますね」
「そう考えている、そして私はこの世を去るまでだ」
 まさにその時までというのだ。
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