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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその四十五

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「私はな。だからだ」
「それ故にですね」
「そうしたことはされず」
「そうしてですね」
「何でも言ってもらう、愚にもつかない悪口は放っておくしだ」
 自分自身へのそれはというのだ。
「確かな批判ならだ」
「受け入れられますね」
「その批判を」
「そうされますね」
「そうする、そしてだ」
 批判を受け入れてというのだ。
「あらためるべきところはあらためてな」
「そうしてですね」
「これまで以上に大きくなられますね」
「政治家としても人間としても」
「そうなられますね」
「そうなる、私はまだ完成していない」
 ジャバルは自分自身に対して言い切った。
「全くな」
「まだこれからですね」
「さらに学ばれ経験を積まれて」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「成長してだ」
 そうしてというのだ。
「私が為すべきことにあたる」
「そうなられますね」
「だから批判は受け入れられますね」
「その様にされますね」
「連合の話だが」
 こう前置きしてだ、ジャバルは周りに話した。
「子路は自分の誤りを指摘されると喜んだそうだな」
「孔子の弟子の一人でしたね」
「紀元前の中国の」
「その頃の人物でしたね」
「確か魯にいましたね」
 周りもその子路について話した、孔子が魯にいてそこで学問を説いていたので子路もそこにいたというのだ。
「武勇にも優れていたとか」
「勇敢で実直で」
「その為にも命を落としましたね」
「そうなりましたね」
「最期は無残だったというが」
 殺されその亡骸は塩辛にされたという。
「しかし今話した通りにだ」
「自分の誤りを指摘されると喜んだ」
「それで間違いを正せるので」
「そうだったのですね」
「殆どの者は自分の誤りを指摘されると怒る」
 喜ぶどころかというのだ。
「むしろな」
「左様ですね」
「殆どの人はそうなりますね」
「そうもなりますね」
「左様ですね」
「そうだ」
 こう周りに答えた。
「自分は正しい、間違っていないと思うのが人間でな」
「その性質ですね」
「人間とはそうしたものですね」
「だからですね」
「大抵はそうなりますね」
「そうだ、しかしだ」
 子路、彼はいうのだ。
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