たまには役得があっても良いと思う
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だから私の方でも何人か、芸高校出身者(もしくは現役)にそれと無くは話しかけている。
下手に期待を持たせると採用できなかったときに申し訳ないし、嫌だったけど今回は素直に宰相閣下のお知恵を拝借させてもらいました。
でも正直アイリが羨ましい。
彼女の方は気心の知れた仲間(同じ趣味を持つ者って意味)と共に、最新の楽器や設備を使え歌を披露出来てる……
方やこちらは……目立ちたいだけの小娘の面倒を見させられている感が溢れている。
そう以前に陛下へ愚痴を言ってしまった事がある。
一生の不覚だ! とんでもない不敬罪だ! 私は現状に不満は無いのに……
だがそれが私の本心である事を解っている陛下は、その場は『本当に苦労をかけるね。ゴメンね』と……違うんです! 本当はそんな事を言うつもりは無かったんです!
だがそれは後の祭り。
後日……陛下自ら私の部屋に訪れて、お詫びの品って言ってとんでもない物をくれたのだ!
それは何と……発明した手のM・Pだった!?
ピアノ(以後は普通のピアノはA・Pと呼ぶ)の鍵盤部分だけで、色んなスイッチ等が音とかを管理している代物。
M・P1台だけで、複数台の働きが出来(でも切り替えながらの演奏は無理なので、複数台での演奏をしたいのなら、素直に複数台使うしかない)る便利なマジカル楽器。
音は最高級なグランドピアノにも引けを取らない音質で、それを3台も私にプレゼントして頂きました。
ただ弾くだけならば私にも出来そうだけど、色々な機能を熟知してから活用しないと、宝の持ち腐れになってしまう。気を付けて練習に励みグランバニアでのNo.1奏者になるわ!
陛下はマリーちゃんにかなり手を焼いており、その愛娘のお相手をしている私にかなりの便宜を図ってくれている。
ありがたい事だが、陛下が骨を折る事でもない気がするわ。
私がもっとしっかりしていれば……
そんな風に別の事を考えながら教習訓練を受けていると、“キッ!”と高音と共に急停車する私の教習魔道車……信号無視をする所だったわ。
気を付けないと大事故を巻き起こしてからでは拙いのよ。
教習のテキストに『魔道運搬車に轢かれたミニデーモンの死骸の絵』は強烈だった。
人間は当然だが動物もモンスターも轢くワケにはいかない。
魔道車の免許を取得するって事は、それだけで責任重大なのだ。軽い気持ちで取得してはならない!
ピエッサSIDE END
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