第一章
[2]次話
バステト
バステトは猫の頭を持つ女神である、エジプトの民達からは猫が神の使いとして大事にされていることもあり非常に人気がある。
それで多くの者に愛され自らの責務である多産と豊穣の仕事を行っていたが。
いざだ、戦になると。
「私も行くわ」
「またか」
「行くのか」
「ええ、行くわ」
ラーを護る武力に秀でた神ツチブタの頭を持つセトそれにコウノトリの頭を持つトトに武器を手に応えた。
「今からね」
「そうなのか」
「この度もか」
「戦いとなればね」
好戦的なその笑みで言うのだった。
「いてもたってもいられないわ」
「そう言うならな」
「共に行こう」
「ええ、それではね」
バステトはセトとトトに笑顔のまま応えた、そしてだった。
女神は武に秀でた神々と共に戦った、その活躍はというと。
「いや、あまりにもです」
「バステト女神は強いです」
セトとトトは神々の主ラー人間の老人の姿をしている彼に話した。
「我等に匹敵します」
「恐ろしい強さです」
「まるで戦の女神です」
「そうであるセクメト女神に匹敵します」
「セクメト女神も戦を好みです」
「この度は別の場所で戦っていたので参加しませんでしたが」
それでもというのだ。
「セクメト女神と共に戦いましても」
「全くひけを取りません」
「実に見事です」
「素晴らしいです」
「そうだな、だが人間達は不思議に思っている」
ラーはバステトを口々に賞賛するセトとトトに話した。
「バステト女神が何故あそこまで強いかな」
「猫の頭だというのに」
「我等に負けない位にですね」
「ライオンの頭を持つセクメト女神に匹敵するまで」
「そこまで強いのは何故か」
「そうなのだ、これがな」
こうセトとトトに話した。
「そう話している」
「それはわかりませんか」
「人間達も」
セトとトトはラーの言葉に不思議に思って言った。
「バステト女神が強いことは」
「このことは」
「戦いを好むこともな」
このこともというのだ。
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