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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第208話:打たれる先手
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襲撃された。やはり同じ魔法使いやシンフォギアが存在する日本の研究機関などに比べて、他国の研究機関は襲撃や緊急事態に対しては弱いと言わざるを得ない。幾ら国力があろうとも、それを活かし切るだけの防備が無ければ意味が無かった。幾ら高性能の銃を作ろうとも、弾が無ければ人一人を殺すのも難しいのと同じだ。
朔也がコンソールを操作し、現地の映像を正面のモニターに表示する。幸いな事に映像はこちらにも回されたらしく、今現場で何が起こっているのかを知る事が出来た。
果たして映像には、燃え盛る施設の様子とその中に佇む1人の魔法使いの姿がある。それは颯人達も良く知る、敵の幹部の姿であった。
「あれは……メデューサか!」
特徴的な紫色の仮面と蛇が巻き付いた様な杖を持つ魔法使いはメデューサであった。彼女は崩れてあちこちで火の手が上がる研究所の中を進み、何かを探している様子だった。
それが何なのかは直ぐに分かった。彼女は米国が南極から持ち帰った遺骸を回収しようとしているのだ。
ガルドはそれを阻止しようと即座に魔法でロスアラモス研究所へと飛ぼうとした。テレポートの魔法を使えば一瞬だ。だがそれは、何時の間にか傍にいた輝彦により止められてしまった。
「止めておけ」
「輝彦、何故だッ! 今行かなければ、重要な遺骸が奴らの手に渡る事に……!」
「もう手遅れだ。奴らに先手を打たれた……その時点でこちらの負けだ。それに、今あそこに飛び込むのは自ら罠に掛かりに行くようなものだ」
冷静になって考えてみれば、如何に魔法使いに対しては防備が手薄だと分かっていても何の策も無しに行動を起こすとは思えない。恐らく見えない所に別の幹部か何かを待機させているに違いない。
無論この場の全員で向かえば対抗できない事もないだろうが、言うまでもなくそれは現実的ではない。こんな言ってしまえば局所的な戦いに全戦力を投入して、他所で何か起こればそれこそ問題となる。
結局、今回颯人達に出来る事はメデューサが好き放題するのを見る事だけであった。
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