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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその四十一

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「好かれてこそだ」
「成り立ちますね」
「だからこそですね」
「双方に好かれる」
「そのことがいいですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だからだ」
「それ故に」
「だからこそですね」
「工作は見えない様にする」
「それもはっきりとはしないことですね」
「エウロパに対してもな、これはエウロパには好かれてもだ」 
 援助している相手にはというのだ。
「しかしだ」
「連合からしてみれば」
「敵を助けているので」
「やはりいい気持ちはしないですね」
「どうしても」
「そうだ、何度も言うがバランサーは嫌われてはならない」
 これは絶対にというのだ。
「何といってもな」
「好かれることですね」
「大事なことは」
「だからこそですね」
「連合に対しても好かれる様にする」
「そうしますね」
「そうだ、そしてこの立ち位置をな」
 マウリアのそれをというのだ。
「維持する、我々は双方に好意的であり」
「双方を仲介し」
「そして平和を維持する」
「戦争が起こっても最悪の事態を回避する」
「その様にしていきますね」
「まさにな、また私は戦争は必要とあれば行うべきものと考えるが」
 それでもというのだ。
「やはりな」
「極力ですね」
「避けるべきとお考えですね」
「左様ですね」
「戦争が多くの予算を浪費してだ」
 そしてというのだ。
「それに加えてだ」
「多くのものを破壊し」
「そして多くの命を奪います」
「それが戦争ですね」
「そうしたものですね」
「シヴァ神の破壊のサイクルだ」
 ヒンズー教のそれだというのだ。
「言うならな、しかしな」
「副主席はシヴァ神の信者ではありません」
「むしろブラフマー神ですね」
「創造を重んじられますね」
「革命は本来そうしたものだ」  
 創造に属するものだというのだ。
「何もかも破壊しその後に新たなものを建てる」
「新たなものを建てるのが革命であり」
「先の破壊はなくていい」
「左様ですね」
「破壊するにしても取り払うかだ」
 若しくはというのだ。
「壊死か枯死させる」
「それでいいですね」
「戦争等の様な徹底的な破壊ではなく」
「それでいいですね」
「形あるものは全て壊れる」
 ジャバルはこうも言った。
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