第一章
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人がクラスで話す彼に問うた。
「それでもか」
「ああ、共産党は駄目だ」
彼はまた言った。
「あれは本当の共産主義じゃない」
「共産党なのにか?」
「ああ、共産党は暴力革命を否定しているよな」
「それで一回破壊活動防止法か?適用されたらしいな」
日本で唯一この法律が適用された組織だ。
「それで支持を失って路線変更したらしいな」
「腰抜けなんだよ、共産党は」
宇山は目を怒らせて断言した。
「そんなことで革命なんてできるかよ」
「共産主義にはならないっていうんだな」
「革命には闘争が付き物だろ」
即ち暴力がだというのだ。
「それを放棄した共産党は本当の共産主義じゃないんだよ。あんなのじゃ何時まで立ってもソ連みたいにはなれないさ」
彼はソ連に深く感情移入していた。スターリンに尊敬の念さえ抱きだしていた。
「というか日本共産党はソ連と仲悪いよな」
「犬猿の仲らしいな」
「それも間違いだよ。日本はソ連にならないといけないんだよ」
「ソ連みたいな国家にか」
「ああ、ならないと駄目なんだよ」
こう言い切るのだった。
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