第12話:ピカチュウの大機転
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王女とそれに従うメイドを誘拐し、2人をインキュバスの妻にすると脅して大金を得ようとしている大男と対峙するグートミューティヒ。
「その前に、お前達の様な僕の大嫌いな悪党を、檻の中に放り込んでやる!」
グートミューティヒの宣戦布告に対し、それを鼻で笑う大男。
「檻?この俺に勝てるとでも?」
グートミューティヒが気にする事は目の前の大男との実力差ではない、大男とその部下の性根の腐敗具合である。
「勝ち目有る無しの問題じゃない。お前達が紳士か屑かの問題だ!」
それも鼻で笑う大男。
「偽善者の様なつまらん考えだな。お前、人生の100割を損しているな?」
「黙れ。俺は罪悪感に圧し潰されるつまらない人生を歩みたくないだけだ」
大男はグートミューティヒとの口論に飽きたのか溜息を吐いた。
「お前の様な偽善者はもういいわ。インキュバスの妻になっちまいな」
大男はグートミューティヒにインキュバスをけしかけるが、何故かインキュバスのノリが悪い。
「ぎ?」
「ギ?」
(何!?見境無く女を犯す筈のインキュバスの食い付きが悪い!?まるで目の前の偽善女を女として診ていない様な……)
大男の最悪な予想は、インキュバスがグートミューティヒを無視してアムを襲う形で現実となった。
「やっぱり!あそこの糞男より私の方が美味そうに見えたか!?」
「おい!そっちの偽善女はどうするんだ!?」
今度はグートミューティヒが鼻で笑う。
「偽善女か……誉め言葉として受け取っておくよ!」
それが大男の隙となり、グートミューティヒにモンスターボールを投げつけられた。
「ピカチュウ!頼んだ!」
モンスターボールから威勢良く出たピカチュウは、先手必勝とばかりにエレキボールを放つが、
「く!?……ふん!」
大男が持つ盾に弾かれてしまう。
「ピカ?」
(やはり正面からの攻撃は駄目か?それにアイツは、鎧を着てばかりのせいで雷に弱くなった事を理解して『雷避けの盾』を使用している!)
それに、グートミューティヒにとって都合が悪い事をそれだけではなかった。
「は!く!?……くそ!この馬鹿サキュバス!この俺に食い付きやがった!ふざけるな。自信を無くすだろ!」
グートミューティヒを襲い犯そうとするサキュバスを観て混乱する大男。
「……見境無く男を犯す筈のサキュバスが偽善女を襲うだと?何がどうなっている?」
で、グートミューティヒを襲ったサキュバスはピカチュウに退治された。
「サンキューピカチュウ。でも……インキュバスじゃなくてサキュバスに襲われたのは、やっぱ凹むなぁ」
「……意味が解らん……あのサキュバスはレズビアンか?」
サキュバスに襲われたショックに蝕まれているグートミューティヒだが、気を取り直して倒すべき敵である大男を睨む。
「やはり……頭が悪いザコモンスタ
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