第十二幕その六
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「この通りね」
「あっ、イカ墨のスパゲティですか」
「そのスパゲティも美味しいんですよね」
「イカ墨に独特の味があって」
「最高ですよね」
「その黒いソースが食欲をそそりますね」
「このスパゲティを食べて」
オズマは真っ黒いインクをかけた様なそのスパゲティをにこにことして食べながらさらに言うのでした。
「それからね」
「さらにですね」
「他のお料理も召し上がられますね」
「そうされますね」
「イカ墨のスパゲティから」
「美味しいものを」
「そうするわ」
こう言いつつ食べます、そしてベッツイとトロットは。
ベッツイはポークソテー、トロットは鱈のムニエルを食べて言いました。
「素敵な豚肉よ」
「いい鱈よ」
「じゃあ私次はそれを食べるわ」
「私もよ」
二人で並んで座って食べつつお話しています。
「是非ね」
「そうしましょう」
「お互いに美味しいものを食べる」
「同じものをね」
「それもいいのよね」
「楽しいことよ」
笑顔でお話するのでした。
「実にね」
「こうして仲よくお話もしながらね」
「食べることもね」
「パーティーでは特にね」
「楽しいわ」
「さて、そろそろだね」
魔法使いがサラダを食べつつ言ってきました。
「お芝居や音楽もだよ」
「はじまるんだね」
「そうだね」
「そうだよ」
大きなお肉を食べている臆病ライオンと腹ペコタイガーに答えました。
「いよいよね」
「それじゃあね」
「そちらも楽しもうね」
「今からね」
「うん、そうしようね」
「そちらも楽しもう」
「実は私も何をするか知らないんだ」
魔法使いは臆病ライオンと腹ペコタイガーにお話しました。
「お芝居も音楽もね」
「そうなんだ」
「魔法使いさんも知らないんだ」
「うん、何をするのかな」
興味深そうに言いました、そしてです。
皆が美味しいご馳走を飲んで食べている前で、です。
まずは音楽がはじまりました、チクタクがギターを演奏するとです。
つぎはぎ娘とガラスの猫が踊ります、歌も歌いますが。
「この歌は」
「わし等を歌っているな」
おばさんとおじさんはすぐにわかりました。
「ドロシーを大事に育てて」
「優しくして」
「そして今もドロシーの家族だと」
「歌っているわね」
つぎはぎ娘とエリカがそう歌っています。
「ダンスをしながら」
「そうしているね」
「いや、そう言われると」
おばさんは恥ずかしそうに言いました。
「歌でも」
「恥ずかしいよ」
おじさんも同じく恥ずかしそうです。
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