第二十一話 王達の来訪その一
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第二十一話 王達の来訪
新たな戦隊の者達が来ると聞いてだ、ドクターマンは真剣な顔で述べた。
「そのことはいいことだが」
「いいことばかりじゃないとか?」
ヤッちゃんが言って来た、今彼はヤツデの店にいてそこに匿われているのだ。
「そう言うんだ」
「世の中はそうではないか」
ヤッちゃんに真剣な顔のまま返した。
「いいこともあればな」
「ああ、悪いこともあるよな」
「禍福は等しい」
この相反する二つのことはというのだ。
「それでだ」
「悪いこともあるか」
「やがてな」
「そういえばね」
ヤツデはドクターマンにお茶とお菓子を出しつつ言った。
「ええと、キングオージャーだったね」
「新たな戦隊の名前はな」
「戦っていた連中は随分悪い奴等だったんだね」
「ダグデド=ドゥダルジャンを中心としてな」
「もうどうにもならない位に」
「私から見てもだ」
ドクターマンは率直に述べた。
「最悪だとだ」
「言える連中だね」
「悪意の塊だ」
ダグデド達はというのだ。
「もっと言えばだ」
「悪意しかないんだね」
「そうした者達だ」
「あんたとはまた違うね」
「かつてのな、私も悪意はあった」
人間への憎悪、それがというのだ。
「否定しない、しかしだ」
「それでもだね」
「彼等は悪意しかない」
その心そして行動にというのだ。
「理念もない、ただひたすらだ」
「悪いことをするだけだね」
「その力で以て命を弄ぶことがだ」
「目的だね」
「遊びでな、私は命を弄ぶことはしなかったつもりだ」
決してというのだ。
「そしてだ」
「他のこともだね」
「しなかったつもりだ」
そうだったというのだ。
「遊びで何かを滅ぼしたりな」
「あんたなりの考えがあったね」
「そのつもりだ、しかしだ」
それでもというのだ。
「彼等は違う」
「本当に悪いことばかり考えてだね」
「実行する、非常に歪んで底意地が悪く」
そうであってというのだ。
「まさに邪悪と言っていい」
「そんな連中だね」
「彼等が復活している可能性は否定出来ない」
「色々な組織の幹部と同じか」
セッちゃんはここでこう言った。
「やっぱり」
「いや、彼等は誰かが蘇らせたと見ているが」
「そこはわかるよな」
「何もなくて復活はしない」
「大体死んだのに蘇るなんてな」
「常識のことではない」
「そうだよな」
「だからだ」
それ故にというのだ。
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