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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその三十六

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「私への支持を言えばな」
「四千億の声です」
「非常に大きいですね」
「マウリア国民以上の数の声が言えば」
「それがマウリアに入ればですね」
「かなりのものだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「彼等の支持はな」
「有り難いですね」
「それも全面的のものなら」
「それならですね」
「非常に大きいですね」
「必ずマウリアに届くからな、だから大使達にはな」
 それなりの資質を持っている彼等にはというのだ。
「存分にもてなす、そして私に好意を持ってもらいな」
「そのうえで、ですね」
「母国に副主席のことを知らせてもらいますね」
「好意的なそれを」
「そうしてもらいますね」
「そうしていく、そしてだ」
 ジャバルはさらに話した、連合各国の大使達については好意的ではあるがそれは政治上のことと見極めている目だった。
「彼等に贈りものもな」
「しますか」
「そうしますか」
「副主席が」
「いや、私はしない」 
 ジャバルはそれは行わないと答えた。
「賄賂に思われるからな」
「はい、そこは何とでも言えますね」
「賄賂かどうかは」
「左様ですね」
「そのことは」
「付け届けでもな」
 連合では普通に贈られるものである。
「あれこれ言われるものだ」
「政敵からは」
「そしてそれがスキャンダルになりますね」
「例え付け届けでも」
「連合では普通でもだ」
 その付け届けがだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「ここはマウリアです」
「マウリアは連合程付け届けに寛容でなく」
「賄賂ともですね」
「言われる」
 そういうこともあるというのだ。
「だからな」
「そこは気をつけ」
「そうしてですか」
「贈りものを行う」
「そうしますか」
「私への支持はそのままアウトカースト層への支持になる」
 ジャバルは看破して言い切った。
「だからな」
「それで、ですか」
「この場合はですか」
「どうするかですが」
「どの様にして贈りものを贈るか」
 よりよい支持を得てアウトカースト層ひいてはジャバルへのよい話を連合に伝えてもらう為にというのだ。
「それはアウトカースト層からだ」
「贈りものをすればいいですが」
「それでいいですか」
「その様にすれば」
「それで、ですね」
「それは大人がするよりもな」
 それよりもというのだ。
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