第七百五十七話 麻薬がもたらすものその六
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「そこまで酷いと」
「まさに屑か」
「有能無能以前だ」
それこそというのだ。
「怠け者働き者の区分もだ」
「当てはまらないか」
「屑だ、やはり屑になるとな」
「どうにもならないか」
「ゼロの奴に何をしてもゼロでだ」
全く変わらないというのだ。
「改善なぞだ」
「有り得ないか」
「実際にそいつは改善しなかったな」
「言った通りだ、それどころかな」
改善されるどころかというのだ。
「どんどんな」
「酷くなっていったか」
「人の家に上がり込む度にな」
その都度というのだ。
「図々しく厚かましくなったらしい、そして尊大にもな」
「あの、ここまで聞いてね」
ジャッキーはうんざりとした顔で話した。
「いいところがね」
「ないな」
「能力も性格も」
その両方でというのだ。
「全くじゃない」
「俺もそう思う、だから生前よく言う人はな」
「いなかったのね」
「それこそ知っている人の誰もがだ」
それこそというのだ。
「悪く言っていた」
「そんな人もそういないわね」
「尚五十過ぎてだ」
「そんな人だったの」
「五十年以上生きて何も磨かず」
能力や人格をというのだ。
「何も育てず誰かの為にしたこともない」
「何で生きてたのよ」
「自己満足の為だ」
「プライドだけ高かったのね」
「そうらしいな」
「あたしが聞いてもいいところないわ」
ジャッキーも駄目出しをした。
「全くね」
「そうだな」
「ええ、屑の中でもね」
「最悪の屑だな」
「生きていても無駄なレベルの」
「だから生きていて害にしかならないとだ」
その様にというのだ。
「親戚にも言われていた」
「親戚の人にもなの」
「あまりにもどうにもならないからな」
「感謝もしなくて」
「今お前が言った通りいいところがな」
長所、それがというのだ。
「全くだ」
「見られないから」
「俺もな」
「屑と思っていて」
「いいところなんかなくてな」
そうであってというのだ。
「生きていてもな」
「仕方ない人だったのね」
「八十年以上生きたらしいが」
「当時では長生きね」
「その人生の間な」
「何もいいことしなかったのね」
「誰かの為にもな」
それこそと言うのだった。
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