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夢幻水滸伝
第三百五十三話 中央から八方へその十

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「そのうえでな」
「それぞれの街や村のですね」
「長所や短所を把握して弱点もな」
「把握されて」
「そしてや」
 使者に強い声で話した。
「短所や弱点をどう克服出来るか検証して」
「どう改善するかを把握する」
「それをそれぞれの街や村に申し出るとな」
「降ってくれますね」
「問題を抱えてへん人はおらんでな」 
 ガーランドは執務室で州の状況を地図を観つつ確認しながら話していた、勢力に収めた街や村を青い色で塗っているのだ。
「街や村もな」
「だからですね」
「協力を申し出たらな」
「ガーランド様に勢力に加われば問題を解決出来る様に」
「立場はそのままでな」
「そう言えばですね」
「頷いてくれるわ、しかもな」 
 ガーランドはこうも言った、秘書は彼の傍に立って控えている。
「短所や弱点を言われるとな」
「そこを攻められるとですね」
「誰もが思ってな」
「生命線を握られている」
「そう感じてや」
 そうなるからだというのだ。
「もうな」
「戦っても無駄だと思い」
「降るわ」
「そうしますね」
「そやからな」
 そうなるからだというのだ。
「降るんや、しかしな」
「ここまで順調とはですね」
「思わんかったわ」
「そうなのですね」
「そや、しかしな」
「しかし?」
「ここは波に乗るか」
 こうも言うのだった。
「勢力拡大が順調やとな」
「このままですね」
「勢力を拡大させていってな」
「州を統一しますか」
「そうしよか」
「ではこのままですね」
「オクラホマシチーからな」
 自分達の拠点であるこの街からというのだ。
「四方八方に向かってや」
「勢力を拡大していきますか」
「そうしよか」
「そうですね、今はです」 
 秘書も彼のその言葉を受けて述べた。
「そうしていくといいかと」
「この流れに乗ってやな」
「はい」
 まさにというのだ。
「勢力を拡大していき」
「州を統一するんやな」
「そうしていきましょう」
「ほなな」
 秘書も頷いたのを見てだった。
 ガーランドは実際にオクラホマシチーから四方八方に向けて州内の街や村に使者を送ってそうしてであった。
 降る様に勧めていった、自分達の勢力に入ればどうなるかということを話したうえで。そうするとだった。
 ほぼ戦わずに州を統一出来た、だが。
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