第四章
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ある日クラスメイト達にこう言われたのだった。
「ねえ、安田君と最近仲いいけれど」
「あのアメリカからの転校生の子とね」
「あんたひょっとして?」
「彼と仲がいいの?」
「うん、そうよ」
友美はにこりと笑って答えた。
「友達よ」
「本当に友達?」
「友達なの?」
「そうよ、友達だから」
友美は何も気付かないまま話す。
「とてもいい子よ」
「付き合ってないの?」
一人のこの言葉がはじまりだった。
「彼と」
「付き合ってるって?」
「だからジャスティン君彼氏じゃないの?」
こう問われた友美だった。
「その辺りどうなの?」
「付き合ってるって」
「だっていつも一緒にいるじゃない」
交際しているのではと言われる根拠はここにあった。
「だからそうじゃないかって思ったけれど」
「それは別に」
友美は言われたことの内容を理解しだした。すると顔が自然に真っ赤になった。
それでこう周囲に言うのだった。
「私そんな」
「?顔が急に赤くなったけれど」
「あんたまさか」
「これまで意識してなかったの?」
「ひょっとして」
「べ、別にそんなことないから」
顔を真っ赤にしたまま言っていく。
「私彼とは別に」
「付き合ってないの?」
「そうなの?」
「そんなことないから」
身振り手振りも入るがかなり狼狽したものだった。
「別に。そうそう、彼ってお父さんが婿養子に入った形になってそれで名字は日本のもので名前はアメリカのものらしいけれど」
「いや、そうした話は誰も聞いてないから」
「というかそんなことまで知ってるの」
「かなり詳しいじゃない」
「そこまで詳しいのならやっぱり」
「たまたまよ。たまたま聞いたのよ」
友美の狼狽は続く。
「ただそれだけだから」
「返答になってないから」
「とにかくどうなのよ」
「付き合ってるにどうなの?」
「実際のところは」
「付き合ってないから」
友美はそれは必死に否定した。
「というかそんなこと言われたことなかったから」
「自覚してないのね」
「そうなのね」
「自覚してないとかじゃなくて」
友美はまだ言う。
「彼とは何もないわよ」
「何か話が滅茶苦茶でわからないけれど」
「付き合ってないのかしら、実際のところは」
「そうなのかしら」
「そうよ。そんなことないから」
こtれが友美が強引に導きださせた結論だった。
「そういうことだからね」
「まあそれならいいけれどね」
「あんたが付き合っていないっていうんならね」
周囲はこれでとりあえずは納得した。だがこの時から友美はジャスティンのことをそうした相手だと認識した。
それで彼と一緒にいる時も態度が変わった、もじもじとしたものになっていた。
その彼女
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