第二十話 人間味その十三
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「一見飄々としているがな」
「その実はだな」
「自分のことしか考えていなくてな」
野々村にそうした輩でと話した。
「人を平気で裏切りだ」
「感謝もしないな」
「自分しかない」
その考えの中にはというのだ。
「全くな」
「そうした奴だからか」
「それでだ」
そのうえでというのだ。
「あいつはな」
「復活させてもらってもか」
「そうしてくれた相手に感謝ぜずだ」
そうしてというのだ。
「利用する」
「そうした行動を採るんだな」
「間違いなくな、そして復活させる方もな」
マーベラスはそれはダグデドだと仮定しつつ話した、そうしながらそのうえでさらに言ったのだった。
「同じだ」
「利用するだけね」
明神が応えた。
「あくまで駒として」
「そうだ、それだけだ」
マーベラスは明神にも話した。
「まさにな」
「そうなのね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「どんな汚いこともする」
「それも平気で、よね」
「そうしてくる、出来れば二度と会いたくない」
こうもだ、マーベラスは言った。
「あいつはな」
「聞いているだけで嫌な奴だからな」
夜野はそれでと頷いた。
「誰でもそう思うよな」
「そうね」
明神は夜野にも応えた。
「本当に」
「全くね、新たな仲間は欲しいにしても」
「その連中はいらないよな」
「私もね、敵どころかよ」
「会いたくもな」
「ないわ」
夜野に強い声で話した。
「絶対に。ただ出てきたら」
「その時はだよね」
「警官だから」
それ故にというのだ。
「必ずよ」
「逮捕しないとね」
「若しくは」
鋭い目になってこうも言った。
「倒すわ」
「そうそう、それでこそパトレンジャーだよ」
笑ってだ、夜野は明神に応えた。
「俺達もそうでないとね」
「張り合いがないのね」
「そうだよ、今はライバル関係じゃないけれど」
そうであってもというのだ。
「けれどね」
「張り合うっていうのね」
「うん、パトレンジャーの人達はそうでないと」
今の明神の様でなければというのだ。
「本当に頼むね」
「そういえば復活する敵の幹部ってとことん悪い奴いないよな」
ここで伊賀崎がふと気付いた様に言った。
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