第一章
[2]次話
太り過ぎて大変になったので
太った、サラリーマンの大石宗重は身長は一七〇だが。
体重は一二〇キロを超えた、それで妻の美穂すらりとして長い黒髪をセットした奥二重の切れ長の目で紅の大きな唇と奇麗なカーブを描いた黒い眉を持つ一六二位の背の彼女は言った。
「それ以上太ると危ないわよ」
「健康診断に引っ掛かるね」
「生活にもよ」
家で夫に言うのだった。
「支障出てるでしょ」
「動きにくいし服も買い換えて」
「そう、何かと問題があるから」
だからだというのだ。
「ダイエットしないと駄目よ」
「そうだね」
「まずはドーナツとかの間食を止めて甘いジュースもね」
「飲まないことだね」
「甘いものは食べても果物やカロリーの低いゼリーに切り替えて」
そうしてというだ。
「甘いジュースじゃなくて無糖のお茶よ」
「甘い紅茶も駄目かな」
「絶対に駄目よ、炭酸飲料もそうしたものにして」
無糖のというのだ。
「お食事全体を低カロリーにするわ、お腹一杯食べても」
「気を付けていて」
「あとジムに行って」
そうしてというのだ。
「泳いで、全身使うスポーツだから」
水泳はというのだ。
「いいからね」
「だから泳いで」
「サウナも入って。そうしてよ」
「痩せないと駄目なんだ」
「お父さん、本当に死ぬよ」
娘で小学四年生の蒔絵も言って来た、外見は母親そっくりだ。
「そこまで太ってると」
「だから蒔絵も言うんだ」
「痩せないと駄目よ」
実際に父に言った。
「ビールもよくないわ」
「お酒も駄目かな」
「お酒はビールや日本酒よりも」
そういったものよりもとだ、また妻は言った。
「今はカロリーないものもあるしワインもあるし」
「そういうのに切り替えるんだね」
「そう、そしてね」
そうしてというのだ。
「おつまみもお豆腐とかお魚にしてお肉だと鶏肉とかにするから」
「食べること飲むこと自体はいいんだ」
「お腹一杯でもいいわ、けれど」
それでもというのだ。
「問題は食べるもの飲むもので」
「カロリーの高いものを止めるんだね」
「そうよ、じゃあこれからね」
「切り替えていくんだね」
「そしてせめて八十キロ位に戻しましょう」
妻はこう言ってだった。
夫の食事を切り替えさせた、飲みものもそうさせてだった。
水泳をさせてサウナにも入らせた、幸い素直なタイプの夫は妻の言う通りにした。彼自身何とかしないといけないと思っていたし運動にも抵抗がなくだ。
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