第二章
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「中には入って欲しくない人生を歩んでいる人もいるし」
「そうっすね」
「大体人のプライベートはね」
「入らないことっすね」
「そうだよ」
そもそもというのだ。
「そこはわかってるね、宇崎さんも」
「そのつもりっす」
「それならね」
笑顔で言うのだった。
「そこは宜しく頼むよ」
「あのお客さんについても」
「そうしていってね」
「わかったっす」
宇崎は素直に明るい声で応えた、そうしてだった。
アルバイトをしていき色々な客その客も見ていった、すると。
大学生になってもこの店のアルバイトを続けていたがその中でその客がその日は若いスーツの男と話しているのを聞いた。
「先生、ではアニメ四期は」
「うん、そうしていこう」
「それでは」
「アニメ化しかも四期っすか」
そう聞いてだ、宇崎は思った。
「凄いっすね」
「ライトノベル作家さんかな」
「そうみたいっすね」
「どんな人かと思ったら」
「小説家さんっすね」
「うん、世の中本当にね」
宇崎に笑って話した。
「色々な人がいてね」
「色々なお仕事があってっすね」
「色々な人生があるね」
「喫茶店ではそうしたこともわかるっすね」
「そうだね」
「全くっす、それでっすが」
宇崎はマスターの言葉に頷きつつ笑って話した。
「アニメ四期となると相当っすから」
「そうはないんだ」
「二期いく作品もそうはないっす」
そうだというのだ。
「四期ともなると限られるっすから」
「誰のどの作品か察しがつくんだ」
「そうっす、だから今度読んでみるっすよ」
「そうするんだね」
「お店のお客さんの作品読むのも面白いっす」
マスターににこりと笑って述べた。
「そうっすから」
「それでだね」
「誰のどの作品かチェックして」
そうしてというのだ。
「読むっす」
「そうするね」
「楽しみっす」
笑顔で言ってそうしてだった。
宇崎はその作品が誰のどの作品か調べた、するとすぐに察しがついたので買って読みはじめた。それでマスターに言った。
「面白いっすよ」
「そうなんだ」
「はい、元々ラノベ好きっすが」
「面白いんだね」
「長い作品っすから」
だからだというのだ。
「読み応えもあるっす」
「そうなんだね」
「これからも読むっす」
「そうするんだね」
「楽しんでそうするっす」
笑顔で言ってそうしてだった。
今は喫茶店で働いた、そしてその客にコーヒーを届けた。彼はこの時もノートパソコンと向かい合っていた。
長居する客 完
2024・6・24
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