暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part8/近く遠い想い人
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なかったのは、すでにこのバイトで経験を培ってきたシエスタとアンリエッタ、そして意外にもテファたちと同様入りたてであるはずの愛梨であった。
「愛梨ちゃんが1位!?マジか!」
「すっげぇじゃん!こんなことってあるんだ!」
「むむ、まさか愛梨先輩がここまで人気を博すとは」
「私たちが今の順位を積むのに期間を要したのに、とても驚きましたわ」
前からの知り合いでもある尾白や憐もそうだが、同じく同列の1位であったシエスタとアンリエッタも、この結果には驚いていた。
「前から勤めてたシエスタと会長と並ぶ新人、まさに100年に一人の逸材」
「ふふーん、どうシュウ?私の仕事ぶり」
「まさか1位タイとはな…」
タバサからも太鼓判を押され、得意げになる愛梨。対するシュウも、こればかりは関心を寄せた。
「これでお堅いシュウも、少しは私の魅力に気づいたんじゃなぁい?」
「…まぁ、さすがに俺も驚いた」
率直な感想、実際のところ顔にほとんど出てないだけでシュウも驚いてはいた。っが、愛梨としてはもっと自分にメロメロになってくれるようなリアクションをシュウに求めていたらしく、愛梨は口を尖らせた。
「ぶぅ、またそんな適当な返事。ちょっとくらい興味を示してくれたっていいでしょう?ねぇテファ」
「ふぇ!?わ、私!?私は別に、その…」
急に愛梨から話をふっかけられ、テファは返答に困った。ここで素直にそうです、などと恥ずかしくて言えない。
「負けたわ…完全に」
「私たち、身の程知らずでしたね…」
この三人が1位を争ってる独壇場で、他の皆はその壁を越えられない状態である。サイトを巡ってシエスタと競い合っているルイズとハルナだが、もはや勝負にすらならない現実に打ちのめされたのは言うまでもない。
「ま、まぁまぁ!まだ初日だろ。また明日から頑張ればいいさ」
肩を落とす二人をサイトが慰める。
「ルイズ、あなたは本来賢い子です。自分の失敗を省みて、次に活かすことができるはずです。今回の反省点を振り返り、明日の勤務に備えてください。それでも無理だった場合は、私もサポートしますわ」
「あ…ありがとうございます会長。でも、会長自らお手を煩わせるわけには行きません。仰られたこと、しっかり胸に刻みますわ」
ここで落ち込むばかりになればそれこそ実家の家名を汚すことになる。サイトに続き、アンリエッタからも励まされたルイズは、落ち込んだ気分を奮い立たせようと気を張った。
「期待してますよ。っと、では私はここで失礼します。急がないと面会の時間に遅れてしまいますので」
ルイズが元気になったのを見て、ひとまず安心したアンリエッタは携帯電話から今の時刻を確認する。午後7時を過ぎている。予定の時が近づいていたようで、アンリエッタはもう行かなくては、皆に頭を下げて早々に歩き去ろうとする。

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