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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part8/近く遠い想い人
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席からハルナの悲鳴が聞こえてきた。この混み合った環境が影響してうっかり転び、客の頭に水をぶっかけてしまったようである。
「ごめんなさいごめんなさい!すぐに新しいのをお持ちします!」
「ハルナは…ドジっ子属性で勝負か」
ハルナは元々裕福な家庭で育ってきており、普段の生活も親が雇った家政婦に頼っていることが多いらしい。そのせいか家事全般に不慣れであった。ましてや給仕なんて苦難の連続で、その点においてはルイズとほぼ同レベル。ただ良くも悪くもプライドの塊であるルイズと比較すると、客への礼儀はしっかり弁えている分だけマシかもしれない。結果的にドジっ子メイド・ハルナが誕生することとなった。
そのドジっ子ながらも直向きに給仕する様は、一応の人気は獲得できている。とはいえトラブルは元よりないことに越したことはない。いくら人気が出ても、皿を割ったり注文の品を落としたりすればその分だけ貰える給料も信頼も落ちるだけである。

それでも各々、メイドに瀕して仕事に勤しむのだった。



勤務時間が終わり、すでに全員元の制服姿に着替え終えたルイズたちも含め、サイトたち全員が店の外に出た。
「納得いかないわ!私が最下位ですって!?」
最下位は、悲しいことだが当然ルイズであった。
「いやルイズ、そうは言うけどよ…」
「サイトの言う通り。すぐに怒ってお客様に迷惑をかけるなんて論外。そんな状態でチップレースで上位なんて片腹痛い」
「うぐ…」
客に対して簡単にプッツンきてはグラスのお冷をかけるわ怒鳴るわ暴力を振るうわ、一部のマニアックな者を除いて客からの評価は最悪であった。ルイズはこの評価に不服だったものの、決して自分の過ちを認識できないほど愚かではない。タバサやサイトから的確な指摘を喰らって落ち込みはしたが、反省はしたようだ。
「準最下位はハルナ。手先が不器用すぎる。遅くてもいいから、慎重に。壊した食器の分だけ給料を引かせてもらったから、以後注意」
「うぅ…はい」
準最下位はハルナ。ルイズと比べると全く短気ではない分、上位に並ぶ女性陣同様に人柄面において高評価ではあるが、グラスを割ったり溢したりとドジっ子といえる不器用さが災いして、結果的に客に迷惑をかけた面においてはルイズに近い。サイトからの呆れと哀れみの感情が籠った目に「うぅ…平賀君、そんな目で見ないで〜…」と悲しそうに懇願した。
「二人はダントツのビリケツ。他のみんなと比べて売り上げがすこぶる低め。今日の反省を次回に活かすこと」
「「はい…」」
下位の二人と違い、それ以上の順に位置するメイドさんたちは接戦気味であった。厳しいタバサ先輩の注意に、反撃できる要素のない二人は素直に受け止めるしかないのだった。
「次の順位は私。その次の上位は、キュルケ。初めてにしてはかなり多くの客が取れてる。ありがと
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