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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part8/近く遠い想い人
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てあげますから」
しかし客の…特に学校の男子生徒らのあの反応、完全にアイドルの追っかけである。ティファニアの場合だと、男子が、彼女のとある部分の揺れっぷりを堪能しようと、空になったグラスに水を注がせたりしている。本人が気づいていないのはせめてもの救いか。…いや、果たして救いなのだろうか微妙だ。
「こここの下郎!む、むむむ胸がなんですってぇ!!」
「あ、ルイズの奴また客を殴った」
ルイズはそのプライドの高すぎる性格が災いして大苦戦。ぺったんこな胸をいじられたりで怒りを簡単に爆発させてしまっていた。案の定だな、と付き合いが短くも濃いサイトは思った。
「接客業する気あんのかあいつ」
「まぁまぁ、ルイズもまだ始めたばっかだろ。広い目で見てやろうぜ」
セクハラには同情するが、厳しい目でシュウがルイズの接客する様を見て呟く一方、憐が一応のフォローを加えて見守っている。
「そうは言うけど、憐先輩から見てルイズのあの態度どうなんすか?」
「…さぁ他の子の様子はどうなんだろうなぁ」
「お前あからさまだろ。話の避け方。あ、キュルケ〜!俺にもサービスくれ〜!」
「はぁい♪すぐにお伺いしますわ〜?」
憐がいかにもなスルースキルを出したのを見てため息を出した尾白だが、そんな彼もキュルケの誘惑に股も惑わされていた。現に、わざとくびったけポーズをとって胸元を揺らし、なぜか自分だけ開けているメイド服の胸元の谷間を晒すキュルケの仕草に鼻の下が伸びている。
「あいつまた誑かされてるよ…」
憐はそんな尾白を見て呆れている。懲りない男だ。憐も可愛い子や美人は好きだと言えるが、尾白やギーシュのように女に見境なしなわけでは決してない。でなければ年上の彼女なんて作れっこないのだ。
「ご主人様がコーヒーを注文なさるだろうと思っていたので、はい、あらかじめ作っておきました!愛梨の愛情たっーっぷりの」
「うぉ!?いつの間に!」
「まさか、僕らの注文を先読みしていたとでも言うのか…!?」
「ご主人様のことなら、なーんでもお見通ですわ。…ねぇご主人様、よろしければこのコーヒーがもっとおいしくなれるように、おまじないをかけてみてもいいですか?」
「おまじない?…まさか」
「おいしくなーれ♪おいしくなーれ♪萌え萌え〜きゅん?」
「ずぎゅん!」
愛梨は緊張すらしておらず、それどころかシエスタやアンリエッタに匹敵しうる仕事ぶりであった。初日から二人同様の的確でスピーディ、そして客のニーズに全て応えきり、注文間違いや皿を割ったりこぼしたり、などといったミスが全くなかったのだ。それだけでなく、時折見せるあざとい仕草、客を惑わす言葉遣いを披露し、それはキュルケに近い、男を惑わす魔性の女の如くであった。今のように虜にされた男はすでに数知れず。
「きゃ!」
「うわ!冷てぇ!」
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