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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその二十九

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「見張るが」
「それでもですね」
「グレーゾーンは拡大し」
「恩義は売る」
「そうしますね」
「謀略だけで多くのものはつ掴めない」
 絶対に、そうした言葉だった。
「そうしたこともしてこそだ」
「軍も掌握出来ますね」
「恩義も売れば」
「そうすれば」
「それで、ですね」
「掌握出来る、若し統制だけで掌握すれば」
 政治将校や憲兵達を使ってだ。
「やがてだ」
「それがですね」
「崩れますね」
「徐々にでも」
「そうなっていきますね」
「統制のみでは限りがある」
 軍の掌握にというのだ。
「だから恩も売りだ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「支持を得る」
「そうしますね」
「猛獣も鞭だけでは動かない」
 ジャバルはこうも言った。
「飴もだ」
「必要ですね」
「飴と鞭と言いますが」
「実際に飴もないとですね」
「猛獣も動かないですね」
「鞭だけではやがて怯えやる気もなくしてだ」
 そうなってというのだ、痛みや恐怖だけでは人も生きものも動かないというのだ。ジャバルはこうも言うのだった。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「教えても覇気がなく」
「やることをやるだけで」
「そこから上はないですね」
「成長しなくなりますね」
「そんな猛獣は観てもだ」
 サーカス等でだ。
「面白くないな」
「はい、確かに」
「そうした猛獣を観てもです」
「ただ芸をするだけです」
「それも無気力に」
「その様な猛獣を観ましても」
「何も面白くはありません」
 周りもこう言った。
「これといって」
「それならロボット観た方がましです」
「その方がです」
「まだましです」
「そうなるからだ」
 それ故にというのだ。
「鞭だけでなくだ」
「飴もですね」
「それも与える」
「統制だけでなくですね」
「恩義もですね」
「出す、給与や待遇もだ」 
 これもというのだ。
「よくする、そう言えば連合軍の福利厚生はかなりだ」
「ではですね」
「マウリア軍のそれもですね」
「改善しますね」
「これからは」
「そうする、そしてだ」
 そうしたこともしてというのだ。
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