第二十話 人間味その十一
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「そうじゃない人もいるよな」
「中にはね」
「俺は違うぞ」
桃井は腕を組んで背筋を伸ばして言い切った。
「誰でも申し出る」
「仲間になろうってだね」
「そうだ、共に戦うべきならな」
そう見極めた時はというのだ。
「絶対にだ」
「自分から言って」
「仲間になる」
絶対にというのだ。
「そうする」
「タロウさんはそうだよね」
佐久間もそのことを知っていて頷いた。
「自分から言うよね」
「相手が誰でもな」
「どうしてかはっきり言ってね」
「嘘を言わないでな」
そのうえでというのだ。
「そうする」
「そうだね」
「それが問題になるのよね」
鬼頭はその桃井の横でぼやいた。
「時として」」
「嘘を言わないからか」
「ええ、隠しごともしないからね」
「悪いのだな」
「時として場を壊すのよ」
「そうなっても俺は嘘を言わない」
やはり腕を組み背筋を伸ばしてだ、桃井は言った。
「そもそも言うと死ぬからな」
「だからよね」
「絶対に嘘は吐かずな」
そうしてというのだ。
「王様達も迎える」
「そうするわね」
「そうだ、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「一緒に戦いたい」
「それならね、しかしね」
ここで鬼頭は深く考える顔になってだ、こんなことを言った。
「その戦隊が来るってことは」
「そうよね、ひょっとしたらね」
速見が応えた。
「ダグデド達もね」
「出て来るかも知れないわね」
「そうなるかもね」
「私達ずっと心配してるけれど」
鬼頭は不安そうに話した。
「有り得るわね」
「そんな感じよね」
「何度も復活したのよね」
「そうそう、聞く限りだとね」
「倒せる武器を使った倒したそうだけれど」
「何度も死んだ奴だからな」
メルトはそれでと話した。
「それならな」
「もう普通によね」
「出て来てもな」
それでもというのだ。
「おかしくないな」
「そうね」
「だが出て来てもな」
「戦うしかないわね」
「ああ、その時はな」
「あの、若しもだよ」
ドッゴイヤーはこう前置きした、そうしてそのうえで仲間達に対して出来ればそんなことはあって欲しくないと思いつつ言った。
「バスコ達まで出て来たら」
「最悪だな」
メルトが応えた。
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