前科があるから厄介だ!
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葉選びを楽しんでるわ。
「で、ですが……それ程の盾です。さぞかし価値があるんですよね?」
「知らね」
「し、知らない!? えっ……今現在はどちらにあるんですか、その盾は!?」
「あ? 何処だっけなぁ……息子にあげちゃったから、今どこにあるのかは解らないよ(笑)」
「はぁ!? わ、解らないって……そこまでして手に入れた盾なのに、息子さんに渡して、もうどうなったのか解らないって……娘さんに申し訳が立たないのではですか!?」
この部分だけ見ると身勝手極まりないからザルツ君も我が身の事の様に怒りを社長にぶつけてる。真面目な青年ではあるわね。
「そうだけどさぁ……ちゃんと事態の収拾もしたんだよ」
「何をされたんですか?」
女を弄んだ様な説明に、ティミー級の……いえ、若かりしティミー級の真面目さを発揮するザルツ君。その性格だと、その社長と一緒に居るのは辛くなるわよ。
「えっと……丁度タイミング良くその場に居たルービスの存在に娘が気付いて、『本当に好きなのはそちらの女性では?』って言ってくれて、もしそうなら『娘の事を好きでも無い男と結婚させてしまうかも』と事態の危険性に気付いたハゲが、本当は誰と結婚したいのか一晩かけて考えて、明日に結論を出せ! ってなったから、一晩中考えてルービスと結婚した」
「…………? そ、それ……貴方は何もして無いじゃないですか!」
「え!? そうかなぁ? ちゃんとルービスと結婚するって言ったんだよ」
「まぁ……僕的には良い結果ですけどね」
「だとすると、その欲しがってた家宝の盾はどうやって手に入れたのですか?」
「貰えた……ジジイから!」
「お祖父様は懐が深いからなぁ(ドヤァ)」
「ますます貴方は何もしてない!」
「でも、あの時に説教をしてやったぜ! 『娘の結婚相手を親が決めるとは何事か!』って! そのお陰で試練は再開されず娘はどこぞの馬の骨と結婚出来たんだよ」
「…………で、ご厚意で家宝の盾を貰えたんですか」
「そうなるねぇ……」
あの説教は重要だったし、彼の格好良さの象徴でもあるのよ。
「ですが社長は、盾を貰えなかったとしても我が家から強奪してましたよね、きっと?」
「まぁそうだね……あの時は凄くあの盾の事を欲しがってたからね。あのハゲ頭をかち割ってでも貰って帰るつもりだったよ(笑)」
「もう最悪だよこの男!」
「結構な活躍だと思うんだけどなぁ?」
ザルツ君の叫びに、笑いながら何処に問題点があるのかを考
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