前科があるから厄介だ!
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子よ」
「えぇ〜……困りますよぉ別の世界線パパぁ〜!」
この子はノリが良いのよね。
「で、でも……社長は、その……ル、ルディー君のお母さんとの結婚が出来る事態になったんですよね? 何で現状ではルービスさんが奥様なんですか?」
「逆に聞くけど、何で僕が他人の言い分に従って、好きな女性との結婚を諦めなきゃならないの?」
「あ、あぁ……そ、それも……そうですけど……」
何時もと変わらぬ優しい口調での返答に、キョトンとした感じで納得するメリーちゃん。
「ですが……その商人も大掛かりな事をして娘さんの為に試練(?)とやらを開催したワケじゃないですか! よく『結婚しない』で事態が収束しましたね?」
ザルツ君も“他人の指示には従う”ってのが通常思考回路なんだと思うけど、その男には無意味な概念よ。
「悪いけども僕の知った事じゃ無いよね!」
「凄げー……お祖父様が大金と権力(当時の発言力)を掛けた事案をぶち壊しておいて、一切悪びれる意思を感じない(笑)」
「そんな事を言うけどさぁ……娘の結婚相手を親が勝手に決める。しかも決め方が冒険に出てお宝を持ち帰る事って……それ自体が間違ってるんだから、どうなろうと僕に責任は無いよね!」
「まぁその通りだとは思いますけど……」
ここまで静かに話を聞いていたアーノちゃんが、社長の言動に何かを感じ取っている。
そうなのよ……リュカのこの時の説教は格好よかったわ。
「で、ですが……じゃぁ何で社長はお祖父様の試練に参加したんですか!?」
「え〜……? 何でだったけなぁ?」
社長が『娘の結婚相手を親が決めるな!』って説教は、お祖父様の企画をぶち壊してしまった孫の憤りに掻き消されてしまう。
「あれぇ? 言われてみれば僕が参加する必要性って無かったなぁ……」
え、嘘でしょ!?
この男……本当に忘れてるの!?
「リュ……ゲフン! アナタ……盾よ。あの時アナタには盾が必要だったでしょ」
「“盾”? あ、あぁ!! そう言えば僕はあの時盾を欲しがってたな! そうだよ、あのハゲが『ワシの娘と結婚した者に、家宝の盾をやろう!』って言いやがったから、その時は凄げー盾が欲しかった僕は、取り敢えず試練に参加したんだった!」
「え〜っ……娘さんを好きになったとかなないんですか?」
「嫌いじゃ無いけど、僕はビア……ルービスが好きだから」
ザルツ君からの問い詰めに、私としては嬉しい返答をしてくれる。
「最初から結婚はしないで盾だけ貰って逃げ出す予定だったし……」
「うわぁ……最悪だよ、この男! 初めから僕の母とは本気じゃ無かったんですね!?」
もう事態(当時として)が解ってきたから、ルディー君も言
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