前科があるから厄介だ!
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(グランバニア王都:GEOビル)
ビアンカSIDE
青春ねぇ〜……
良いわよねぇ〜……
あぁ……若さが羨ましい!
知り合いではあるが、今回の色恋事には一切関係の無い者等の前で愛の告白をする青年。
勇気の要る事だったでしょうね(笑)
そんな若者を眺めながら市販のクッキーを、自分で入れた紅茶で流し込む。
「さぁて、大分落ち着いてきた様子なので、二人(ピパンとデイジー)の幸せな未来について話し合っていこうか」
若い新生カップルを冷やかす事が目的と思っていたのに、その筆頭であるリュカ……おっと、違った……夫が口を挟んできた。
「な、何ですか……俺達は幸せになりますよ。 誰の手も借りずに」
折角若人が幸せライフを謳歌しようとしてるのに、やっぱり何か引っかき回すのね?
何で何かしようとするのかしら?
「アナタ……もうこの件は誰もが認めるハッピーエンドよ。下手に口も手も出さない方が……」
「あぁ、悲しいなぁ……僕は君そういう風に思われてんだね」
これ以上引っかき回したくない……そんな思いだけだったのに、夫から悲しそうに溜息を吐かれる。
……なんか私が悪いみたいじゃない!
「君は僕と同じ被害者だと思ってたから、凄く残念だよ(泣)」
「ひ、被害者ぁ? い、一体何の事……って言うか、どれの事だか多すぎて」
アナタが巻き起こしたトラブルの数々、そして私が巻き込まれた数々を考えると……
「忘れないでくれよぉ……僕も君も結婚出来たのは、あのハゲのお陰(所為)だったって事を!」
「あっ! そ、そうだったわ」
わ、忘れてたワケじゃ無いのだけど……思い出すのは億劫に感じる出来事よね。
「な、何か問題があるんですね……まだ?」
「ある……けど大丈夫。事前に分かってれば対処は出来る。二人の邪魔はさせないよ」
不安げに聞き返すピパン君に、もう何度目か憶えてないくらい惚れ直してしまう笑顔で優しく諭す夫。
「おいルディー……ジジイには事前に言っておかないと、ハゲ頭が暴走して碌な事を考えないぞ……いや、考えるだけなら問題ないが、実行するから厄介なんだ!」
「お、お祖父様が……ですか?」
「あのジジイ、お前の母親の結婚相手を勝手に決めようと、そこら中の馬の骨に試練とか言って何だかよく分からない競争をさせたからね!」
「何ですか、それは!?」
「だから何だかよく分からないんだよ!」
「はぁ……? でもその結果、僕の父が試練とやらに受かり、僕はこの世に生まれたんですよね。結果オーライでは?」
「お前の母さんを娶る為に催された試練は、僕の一人勝ちだよ……結果オーライだな別の世界線では息
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