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星河の覇皇
第八十六部第五章 傍目に見つつその二十二

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「占めるが」
「背広組もですね」
「全て占めますね」
「そしてですね」
「副主席はそれだけではないですね」
「他にもお考えですね」
「政治将校だ」
 ジャバルはこの存在も言葉に出した。
「採り入れる」
「かつてナチスやソ連にあった」
「共産党政権にあったあれですね」
「あれを採り入れますね」
「マウリア軍に」
「あの制度はいい制度だ」
 何故いいのかもだ、ジャバルは周りに話した。
「軍人が叛乱を企てたりおかしな素振りを見せればだ」
「すぐに政府に報告してくれます」
「そうしてくれますね」
「共産党は党にそうさせましたが」
「我々は政府にそうさせますね」
「政治将校には」
「そうだ、そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「軍を完全にだ」
「コントロールしますね」
「アウトカースト層の者達を政治将校にし」
「軍全体への目付け役とし」
「叛乱を起こさせず」
「我々の完全なコントロール下に置きますね」
「そうする、政治将校は連合やエウロパでは否定されているが」 
 一党独裁の弊害であるとだ、軍への政党の過度な介入特に現場へのそれとなり作戦指揮等に深刻な影響をもたらすというのだ。実際にソ連ではそれが問題になっており現場の作戦にも支障をきたしていた。
「しかしだ」
「それをですね」
「あえてですね」
「我々はそれを採り入れ」
「そうしてですね」
「軍を掌握してだ」
 そうしてというのだ。
「その武力を手に入れる」
「アウトカースト層で要職を占め」
「政治将校も送り」
「そうしてですね」
「武力も手に入れますね」
「持っていないのなら手に入れることだ」
 ジャバルは一言で言い切った。
「それならばな」
「武力も然りですね」
「持っていないのなら手に入れる」
「そうすることですね」
「そうだ、それだけだ」
 まさにというのだ。
「我々はな」
「持っていないものは手に入れる」
「何があっても」
「それで、ですね」
「我々はですね」
「武力もですね」
「そうする、政治将校も導入してな」
 この制度もというのだ。
「いいな、しかしな」
「しかし?」
「しかしといいますと」
「何かありますか」
「まだ」
「いや、政治将校というものについてだ」
 この制度自体についての話だった。
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