第38話
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よ。初めまして――――――解決事務所所長、ヴァン・アークライドさん。と言ってもあまり初対面という気はしないわね?」
黒髪の女性――――――キリカは自己紹介をした後苦笑しながらヴァンを見つめた。
「ま、あいつから色々聞いてるだろうしな。」
「フフ、それと3年前の”裏”での顛末のことについてもね。」
「さぁて、なんのことやら。」
「クスクス…………段取った甲斐があったわね。私とは4年振りくらいかしら?改めてよろしくね、ロウラン室長。」
「こちらこそ――――――立場は違えど貴女やその”背後の勢力”もそうだけど、貴女もその”一員”と思われると”本国と中央による合同捜査隊”とは対立する理由もない。こうして顔を合わせる機会があって良かった…………彼も含めてね。」
「…………なるほど、紛う方なき”お茶会”ってわけか。」
「うふふ、ギルドの応援に来た二人のお姉さんたちも呼ぼうかと思ったけど。」
「待たせたなキリカ――――――っておいおい、こいつは。」
ヴァンの言葉にレンが微笑みながら指摘したその時ジンがヴァン達に近づいてきた。
「遅かったわね、ジン。久しぶりの食事なのに相変わらずルーズだこと。」
「スマン、急な依頼が入ってな。なんとか急いで片付けたんだが。にしてもアークライドにお前さんまでいるとは…………」
キリカの指摘に申し訳なさそうな表情で答えたジンは興味ありげな様子でヴァンとレンを順番に見つめた。
「うふふ、ジンさんも久しぶりね。こうして実際に会うのは1年半ぶりかしら?」
「ああ、あいつらの結婚式以来だな。しかしレン、またデカくなったなぁ。グランセルで眠らされた6年前が懐かしいぜ。」
ジンはレンの成長の速さに感心しながらレンと初めて出会った時の出来事を思い返した。
「クスクス。あったわねぇ、そんな事も。」
「どこから突っ込んでいいのやら。」
「ふふ、それも含めての縁でしょう。」
二人の会話を聞いていたヴァンは呆れ、キリカは苦笑しながら指摘した。
「…………なるほど、珍しく都合がついたと思えば俺の方はついでか。」
「フフ、いい歳なんだからスネないの。お詫びに一杯奢るわ。」
「つーか立場が違ってもアンタら、同門のノリのまんまじゃねーか?俺なんぞを下請けに使う必要、マジであんのかって勢いなんだが。」
「それはそれ、これはこれってな。こっちもフィーとアネラスが来てギリギリでな、しばらくの間は勘弁してくれ。」
「それに貴方の人脈と巡り合わせはどうも尋常ではなさそうだし。私の”直弟子”も含めてね。」
ヴァンの文句に対してジンとキリカはそれぞれ指摘した。
「うふふ、丁度そんな話をしてた所よ。何物にも染まらぬ表と裏
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