第38話
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寂しげな笑みを浮かべて語るフィーをアネラスは心配そうな表情で見つめた。
「―――――ありがとう、聞けてよかった。」
「俺は当然の事をしただけであんま、気にしなくていいからな。――――――それで”そっち”の方も、まさかとは思うが”妖精”みたいに俺に用があって”妖精”と共に待ち伏せしていたのか?先に言っておくが、お前さんの”妹弟子”に関しては3年前の”親睦会”以降特に関わることもなかったから、最近の奴の動向とかはマジで知らねぇぞ?」
「あはは、やっぱり私の事も気づいていたんですか…………ある程度予想はしていましたけど、ヴァンさんの方もシズナちゃんの事はわからないですか。」
ヴァンの指摘と説明に苦笑を浮かべたアネラスは僅かに複雑そうな表情を浮かべて呟いた。
「”妹弟子”の”スポンサー”の件も考えたら、俺に聞くよりも”弟弟子”に聞いた方が確実なんじゃねぇのか?」
「一応リィン君の方にもサラさんを介して聞いてみたんですが、シズナちゃん――――――”斑鳩”の件は関係者以外に対しては”守秘義務”があるとの事で詳しいことは教えてもらえなかったとの事なんです。」
ヴァンの推測に対してアネラスは複雑そうな表情を浮かべて答えた。
「ま、”弟弟子の今の立場”も考えればメンフィル帝国の防諜にも関わっている可能性が高い”斑鳩”に関する情報となると例え同じ恩師の弟子にして孫娘とはいえ、おいそれと話すことはできねぇか。――――――ましてや”妹弟子”にとって”遊撃士”のお前さんは”商売敵”でもあるからな。」
「あはは…………未だ”剣聖”に到っていない私なんかが、シズナちゃんの”商売敵”なんて分不相応ですけど…………次に対峙した時は(仮)は撤回してもらう実力は示すつもりです。」
ヴァンの指摘に苦笑しながら答えたアネラスは決意の表情を浮かべて答えた。
「フフ…………それにしても”クルガ戦士団”のフェリーダか。アイーダの事もあるけど、個人的にもちゃんと話をしてみたいな。」
「そうしてやってくれ、フェリの方も機会を伺ってるみてえだったからな。」
フェリに興味を抱いている様子のフィーにヴァンはフェリと話すことを勧めた。
「ん…………もう少し落ち着いてからになるかもしれないけど。アイーダの”妹分”同士、積もる話もあるだろうし…………そうだ、その時はわたしの”お父さん”の事も…………」
「…………おーい、クラウゼル?」
自分の言葉に頷いた後フェリとの会話について口にして顔を俯かせて黙り込んだフィーにヴァンは声をかけたが
「…………すうすう…………」
「ハッ…………まあ話すべきことも話したしな。すぐ醒めるって言ってたしこの辺で退散しておくとするか。」
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