第38話
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、俳優も多く…………私と、もう一人の依頼者もその内です。」
「なるほど…………そしてそんな時にニナさんの事務所に届いたのが――――――」
「問題の”脅迫状”ってヤツか。」
ニナの話に頷いた後答えたアニエスの言葉の続きを口にしたヴァンは考え込んだ。
「『サルバッド映画祭への参加を辞退せよ――――――さもなくば災いが降りかかるだろう。』――――――そんな内容の怪文章がうちを含めた関係各位に届いたんです。もちろん、イタズラである可能性も高いとは思いますが…………」
「テロ予告で他の映画祭が中止になった以上、無視もできないわけですね。」
「ハッ、その辺も狙って送り付けてそうな気もするがな。」
「ええ…………事務所からは参加を辞退するように説得されていまして。――――――ですが経験も浅い私にとってまたとない機会であるのも確かです。もう一人の共同依頼者も同じ想いで、何とかできないか各方面に相談を………」
「で、こちらにお鉢が回ってきたわけだ。」
「ハン…………顔に似合わず逞しいじゃねぇか?」
ニナの話を聞いてニナが自分達に連絡してきた理由をヴァンは悟り、アーロンは感心した様子でニナに指摘した。
「ふふっ、昼間助けていただいた時に業界の”噂話”を思い出しまして。以前、事務所のトラブルでお世話になったディンゴさんに仲介をお願いしたんです。――――――要はリスク管理の問題だと思うんです。人気商売としては警察沙汰にして大事にはしたくない…………かといってギルドにはどうしてもデリケートな案件は頼みにくいですから。」
「なるほど、確かに規約優先で違法行為にも敏感みたいですし…………」
「ああ、基本的には正義の味方、清濁併せ?むっつうのは難しいだろう。――――――確かにディンゴの仲介で、芸能関連の仕事をしたこともあるが…………流石にその規模の仕事は初めてだ。言っておくが、安くはねえぞ?」
ニナがギルドに依頼をしなかった理由を察して納得した様子で呟いたアニエスの話に頷いたヴァンはニナに依頼料についての忠告をした。
「ええ、勿論です――――――”映画祭を守っていただく”んですから。」
「む…………」
「引き受けていただけるのなら、明後日には現地入りをしていただき――――――映画祭当日までの3日間、不穏な動きがないか調べていただきたいんです。”4spg”でしたか…………そちらの出張を通した形でも構いません。現地での活動資金、成功報酬諸々を私達のポケットマネーからお支払いします。」
「太っ腹です…………」
「流石は売れっ子スターってわけだ。”もう一人”ってのも気になるが。」
「ふむ…………(ラングポートよりも期間は長そうだがどうするか…………)
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