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八条学園騒動記
第七百五十六話 無法地帯だとその三

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「もうね」
「別だな」
「そうよ」
「探偵とはな」
「本当に別の」
「そうした存在だな」
「頭使わないで」 
 そうしてというのだ。
「ただ圧倒的な強さで」
「悪い奴を殺して終わりだ」
「そう、もう事件があっても」
 推理の様にだ。
「悪い奴を瞬時に見抜いて」
「殺してな」
「終わりでしょ、しかしそんな世界だと」
 ジャッキーは眉を顰めさせて言った。
「麻薬は本当に」
「多い」
「そうよね」
「あまりにも多くてな」
 そうであってというのだ。
「多くの人が手を出している」
「それで中毒になっていて」
「身体も心もボロボロになっている」
「碌でもないわね」
「昔は貧しい国だとな」 
 ダンは人類が地球にあった頃によくあった話をした。
「スラム街だとな」
「麻薬が普通にあって」
「そしてだ」 
「多くの人がやっていたのね」
「合法だった国もあったしだ」
 ダンはさらに話した。
「今もな」
「あるし」
「そして外縁部はな」
「無法地帯で」
「だから中毒者がな」
 その麻薬のとだ、ダンはジャッキーに話した。
「逃げることもあった」
「外縁部に」
「そうもしていた」
「そうだったのね」
「麻薬は中毒になるとだ」
 この時代でもそれに陥ってしまう者は存在しているのだ、それがどれだけ恐ろしいことかわかっていても。
「もうそのことしか考えられなくなる」
「俺はそれがわからない」 
 テンボは本気で言った。
「何でだ」
「あんなものにだな」
「中毒になるかな」
 こう言うのだった。
「わからない」
「麻薬のことしか考えられなくなることもだな」
「全くな」
「俺もだ、しかしな」
「そんな奴がいるんだな」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「外縁部に逃れてな」
「麻薬を楽しんでいたか」
「あちらでは本当に安くな」
「手に入ってか」
「取り締まる警察もないからな」 
 だからだというのだ。
「それでだ」
「逃げてか」
「やっている奴がいた」
「そうだったんだな」
「あちらは政府もなくてな」
「力のある奴が威張る世界だったな」
「世紀末な世界だった」
 ダンは外縁部についてこう話した。
「暴力が支配するだ」
「暴力が法律か」
「まさにな、そんな奴が麻薬を取り締まるか」
 暴力で支配を行う様な輩がというのだ。
「言うまでもないことだ」
「むしろ自分の儲けの為に売るわね」
 エイミーが言ってきた。
「そうするわね」
「実際にそんな奴が多かった」
「やっぱりね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
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