暁 〜小説投稿サイト〜
ハッピークローバー
第百三十一話 悪魔がいないその九

[8]前話 [2]次話
「それが殺人鬼とかだったら」
「怖いわね」
「野獣は殺人鬼の人狼だったかもね」
 理虹は真顔で言った。
「その正体は」
「シリアルキラー?」
「何か殺し方がそんな風だし」 
 女子供をよく狙い首を切るということが多かった。
「ああした殺人鬼って何かそれぞれ法則あるから」
「殺し方に」
「こだわりがあってね」 
 シリアルキラーそれぞれのだ、その代名詞となっている切り裂きジャックは娼婦を切り刻むという法則があった。
「それが出るから」
「それであの野獣も」
「そんな感じするし」
「殺人鬼の人狼の可能性もあるのね」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「殺してたんじゃない?」
「そう考えると怖いわね」
「そうよね」
「まあね」
 それこそというのだ。
「野獣の正体は今も不明だけれど」
「若し人狼だったら」
「それで殺人鬼だったらね」
 そうであったならというのだ。
「かなりね」
「怖いわね」
「そうよね」
「何かね」
 一華はどうかという顔で話した。
「欧州って調べたら」
「そうしたら?」
「結構人狼のお話がね」
 こうかな恵に話した。
「あるのよ」
「吸血鬼と同じで」
「実は狂犬病に罹った人って説もね」
「あるわね」
「吸血鬼もね」
「狂犬病に罹ったら」  
 かな恵はその場合について話した。
「もうね」
「死ぬしね」
「ほぼ確実にね」
「そう、だからね」
 そうした病気であるからだというのだ。
「もうね」
「そっちの方が問題よね」
「吸血鬼や人狼よりもね」
「もう日本じゃないけれどね」
 かな恵はこうも言った。
「狂犬病は」
「いや、今のところで」
「あっ、将来はね」
「今は予防接種しているけれど」
 狂犬病のだ、この接種によって日本は狂犬病をなくすことに成功したのだ。だがそうした国は僅かである。
「それをしないとね」
「また出て来るわね」
「それでね」
 一華は嫌そうに話した。
「最近しない人もね」
「出てるのよね」
「とんでもないことにね」
「本当にそのことはね」 
 かな恵は心から言った。
「して欲しいわね」
「死ぬからね」
「ほぼ助からないのよね」
「正直人狼よりも」
「怖いわね」
「もうね」
 一華もそれこそと答えた。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ