第十幕その十
[8]前話 [2]次話
「どうぞ」
「それではね」
「この村に中国系の人が来まして」
「造り方を教えてくれたの」
「その人が随分腕のいい料理人で」
そうであってというのです。
「それで、です」
「造り方を教えてくれたのね」
「蘇も酪も醍醐も」
その全てのというのです。
「そうしてくれました」
「そうなのね」
「それでその造り方ですが」
それはといいますと。
「実は私達も知っているものでした」
「ああ、乳製品だから」
「はい、それでお互いに笑ってしまいました」
「何かと思えばよね」
「あちらの人もチーズの造り方は詳しくなかったですが」
それでもというのです。
「いざです」
「聞いてみたら」
「それはです」
「蘇や酪や醍醐と」
「同じでしたし」
「貴方達もよね」
「チーズに」
それにというのです。
「バターやヨーグルトとです」
「同じだったわね」
「そうでしたので」
それでというのです。
「これは面白いとです」
「お互いに笑ったのね」
「いや、何かと思ったら」
それがというのです。
「本当にそうで」
「あれっ、そのお話を聞いたら」
トトは二人のお話を聞いてはっとなりました。
「蘇や酪や醍醐は」
「そうね」
おばさんも言いました。
「乳製品だっていうし」
「それならね」
トトはおばさんに応えました。
「同じであることもね」
「有り得るわね」
「そうだね」
「勿論細かい部分は違いますが」
それでもとです、案内役の妖精はおばさん達にもお話しました。
「基本はです」
「そうなのね」
「そんな食べものなんだね」
おばさんだけでなくおじさんも応えました。
「今お話している食べものは」
「アジアの乳製品も」
「一体どんなものか」
「おやつの時が楽しみね」
「ええ、その時はね」
ドロシーはお二人にここでもお話しました。
「蘇も酪も醍醐もね」
「食べるのね」
「そうするんだね」
「三つ共ね。そうしましょう」
こう言ってチーズの倉庫にです。
ワイン工場も観ました、そしてです。
おやつの時間に皆でそのアジアの乳製品を食べました、するとおばさんもおじさんもこれはというお顔になって言いました。
「あっ、これは確かに」
「チーズだよ」
まずは蘇を食べて言いました。
「紛れもなくね」
「味も食感も」
「酪はチーズでね」
「醍醐はヨーグルトかしら」
「僕達も食べて驚きました」
カルロスがお二人に言ってきました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ