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私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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 私達はバイトがあるからと、早々に帰ることにしていたんだけど、帰るという前の日、皆で集まってお昼ご飯を食べようとなって、その日は伊織利さんのお父さんも私に会いたいからとこっちの家に帰ってると言うことだったのだ。

 私は、紺のベストワンピースにレースの半袖のボレロをお母さんが用意してくれていた。それと、小さなバラの髪飾りも用意してくれていた。

「向こうのお父様にもご挨拶するのですから、出来るだけ清楚な娘って感じでね」と、お母さんの方が緊張しているみたいだった。

 リビングに通されて、そのお父さんという人に私達がご挨拶をして、顔を上げると

「・・・」そのお父さんは、しばらく私の顔を見ていて、声が出なかったみたいだった。そして

「いや 失礼しました 以前 どこかでお会いしたようなー 初めてですよねー いや すごく きれいな娘さんですね」

「あなた 失礼ですよ だから とっても 気立てが良くてきれいな娘さんだって言ってあったでしょ そんなに じろじろと失礼ですよ」と、おばさんに咎められていた。 

 そのお父さんは、朝 京都からこっちに来たみたいで、途中 お昼用にと寿司桶を買ってきたというものを皆で囲んでいて、お母さんもおばさんも冷たい日本酒を飲んでいた。

「真織さんは 伊織利と お互い 好意を持ってくれているとかで 有難いんだが 大学生活はどうですか? 女の子の独り生活なんだろう?」と、突然お父さんに問いかけられて

「はい 仲の良いお友達も増えましたし 伊織利さんも居るから心強いです 毎日が楽しいです」

「それは 良かった でも お母さんも ずいぶんと思い切りましたね! 心配でしょう?」

「はい それは・・・ でも 真織は 我が子ながら 親の私が言うのもなんですが どうどうと自慢できるぐらいに とっても出来た良い子なんです その子がどうしてもって・・・ だから この子のことを信用しようって 諦めたのですよー それに 先輩の息子さんなら間違いないだろうって」

「まぁ 慶ちゃん 伊織利にも 強く言ってあるのよ 間違いだけは起こすなって 慶ちゃんの宝物だものねー」

「そうだよ 伊織利 身近にこんなに美人なんだからー 男なら我慢出来ないことだってあるだろうがー 泣かすようなことだけはするなよ!」

「あなた! 酔ってらっしゃるの? どういう意味ですか!」

「あっ いや この場で言うことじゃぁなかったな もう ひとつ 酔いついでに言うと 昔 夢を見たことがあってな 池の中からとってもきれいな女の人が現れて 何かを語り掛けるんじゃー だけど 何を言っているのかはわからないんだ その時 波が大きくなって 池の中に消えて行ってしまうんだが その人がな 真織さんに・・・ いや すまない! さっき 
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