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神々の塔
第七十話 妖精王その一

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                第七十話  妖精王
 次に戦う神霊達の中にいる一柱のことを聞いてだった、メルヴィルは右の眉を顰めさせてこんなことを言った。
「妖精の王様やな」
「オベローンさんはな」
 リーはその神霊の名前を出して応えた。
「そや」
「それでティターニャさんもおるな」
「こちらは王妃や」
「そやな」
「お二人共真夏の夜の夢に出ててな」
 シェークスピアの作品として有名なこの戯曲にというのだ。
「それでや」
「この世界にもいてはるな」
「そして世界を護ってる」
「神霊さんとしてな」
「そや、妖精もな」
 彼等もというのだ。
「この世界の住人でな」
「神霊さん達もおるな」
「そや、ただな」
「ただ?」
「いや、妖精の王様もおって」 
 リーはメルヴィルにこうも言った。
「王妃もいてはる、妖精の世界もな」
「国家やな」
 羅が続いた。
「ほんまに」
「それで神界でやな」
 メルヴィルは羅にも応えた。
「暮らしてはるな」
「そやな」
「妖精界やな、何かな」
 メルヴィルは妖精界についてこう言った。
「真夏の夜の夢読んでるとな」
「そうしたらか」
「随分楽しい世界やとな」
 その様にというのだ。
「思うけどな」
「喧嘩もしながらやな」
「妖精さん達が明るい性格でな」
「そやな、神界も色々でな」
 羅はメルヴィルに応えて話した。
「妖精界はな」
「明るい感じがするな」
「それも自然が多くてな」
「妖精は自然を司ってるからな」
「そやからな」 
 そうした存在だからだというのだ。
「ほんまな」
「自然豊かやな」
「妖精界もな」
「一回行ってみたいな、けどな」 
 メルヴィルはここで苦い顔になった、そのうえで言った。
「わし等こっちの世界は寝たら来られるけどな」
「神界はな」
 施が応えた。
「行けるにしてもな」
「かなり難しいな」
「それぞれの神界に行くゲートを通らんとな」 
 そうしなければというのだ。
「行かれへんわ」
「そやな」
「例えばオズの国の神霊さん達やと」
 ドロシーやオズマ姫達である。
「オズの国にいてはるが」
「オズの国に行くにもな」
「特別なや」
「ゲートを通らへんとな」
「行かれへんわ」
 そうだというのだ。
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