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ハッピークローバー
第百三十一話 悪魔がいないその二

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「打ち首で終わりね」
「当時はそれ世界的に普通だし」
 所謂斬首刑はというのだ。
「むしろ欧州とか中国の処刑って」
「もうね」
 それこそというのだ。
「無茶苦茶だから」
「私達から見るとね」
「あの、異端審問なんて」
 一華は暗い顔になって話した。
「もうね」
「無茶苦茶よね」
「何それってレベルで」
「有り得ないわよね」
「あの、証拠ないのに」
 そうであるのにというのだ。
「捕まえて」
「あんな拷問するとかね」
「あれもうね」 
 異端審問の拷問はというのだ。
「死刑でしょ」
「死ぬ様なものばかりよね」
「あんなのやられたら」
「死ぬわよね」
 かな恵も言った。
「どう見ても」
「そうよ、自白の強要じゃないでしょ」
「もうね」
「明らかに殺す為に」
 その為にというのだ。
「やるもので」
「それで自白する前に死ぬ人多かったのよね」
「異端審問自体が非道だけれど」
「拷問というか処刑もね」
「酷いわね」
「酷過ぎて」
 それでというのだ。
「日本にあんな処刑なくて」
「よかったわね」
「異端審問自体なかったし」
 富美子はそれでと話した。
「よかったわね」
「あんなのなくてね」
 かな恵もまさにと頷いた。
「よかったわ」
「そうよね」
「それであんな処刑もね」
「なくてよかったわ」
「それでね」
「それで?」
「いや、それであんな人もいなくて」
 バートリー=エリザベートの様なというのだ。
「よかったわ」
「それだけでね」
「残酷なお話が少ないって」
 このことはというのだった。
「それだけでね」
「いいわね」
「暴君とかね」
「何かね」
 富美子はかな恵に考える顔で話した。
「今お話してる人もね」
「領主様でね」
「暴君っていうとね」
「なるわね」
「中国の皇帝でも」
 今度は東洋の話をした。
「乱世だとね」
「そうした暴君出るのよね」
「五胡十六国時代とか」
「南北朝時代とかね」
「もう頭おかしいとしか思えない」
 そこまでのというのだ、実際化粧をして裸で街を歩いてそのうえで剣を振り回していた皇帝すらいた。
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