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不可能男との約束
日常の変動
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そんな光景を見て、本当に呆れて呟く正純。
正直、慣れない体育だけでも、かなり疲れているのに、その後にあんな茶番を見させられるとは思ってもいなかった。
はぁ、と溜息を吐いて、そこで喉が渇いている事に気付くが、お金がない。
周りみたいにスポーツドリンクがあれば文句なしなのだが、そこは仕方がないので、ハードポイントの竹ボトルから水を飲もうとしたら

「ほれ」

いきなり、違う竹ボトルがこちらに放られた。

「うわっ」

いきなり来たので、慌ててキャッチした。
一体誰からだと飛んできた方向を見てみたら、そこは男性陣で唯一平気そうに座っている熱田からである。
どうやら、彼が私に放り投げたらしい。

「どうせ金が無くて水しかないんだろ? 水が悪いとは言わねーが、お前みたいな虚弱体質が、それだけどうかと思うぜ?」

「……悪かったな虚弱体質で……まぁ、ここは礼を言うよ。後で返させてくれ」

「気にすんな。最近、ようやく剣腕解禁で、剣道場のアルバイトでお金を溜めてんだ。お前みたいに切羽詰まってはいねえ」

何時もの野性味の笑みとは違い、苦笑して笑う熱田。
そういえば、確かに三河の戦いが終わった途端、彼は今までの生活とは異なり、自分の剣を見せるようになったし、こうして授業にも真面目に出るようになった。
どういう内容なのかは知らないが、葵と約束をしたという事だったので、誰も何も言わなかったようだが、こうして全員で訓練できるというのはとりあえず良い事だと思う。

「……騙されるな正純よ……この脳筋は、何を狂ったのかは知らないが、オリオトライ教師の胸を揉みに行こうと全力で暴走したせいで、拙僧たちはここまで疲れ切っているのだぞ……!」

「そうですよ正純! だから、あんまりシュウ君と一緒にいい空気を吸っていると共犯者と思われてしまいますから、今すぐそこを退いて私にシュウ君へ止めをさせてください……!」

「とか言いつつ、浅間はただ単に愚剣と仲良くしている貧乳政治家に嫉妬しただけでしょ? ククク、いいわ! でも、嫉妬機能で一番はホライゾンよ! さぁ、ホライゾン! この巨乳巫女に見本を見せてやりなさい!」

「Jud.」

すると、さっきまで確か傍でぶっ倒れていたはずの葵の面倒を見ていたはずのホライゾンがいきなり現れた。
何をするのかと思わず眉を顰めたが、彼女も楽しんでいるのではないかと思い、なら、この愉快な環境もホライゾンにとっては良い事かもしれないと内心で考え、頷いた。
しかし、残念なことに愉快ではあるが、周りの全員が外道なのは間違いではないので、絶対にプラスばかりには働かないのが非常に残念である。
というか、マイナスの方が大きいのでないかと、さっきまで浮かび上げかけた考えを亜光速否定したくなってきてしまうが、
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