第三百五十二話 テキサス州を統一してその七
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「やっぱり何かと裏ではね」
「問題がありますか」
「一見平和で豊かに見えて」
「それでもね」
ヒューストンの市長と喫茶店のマスターと三人で夕食を食べつつ話した、バーベキューを焼きワインを飲んでいる。
「これがね」
「光には闇があり」
「貧困や犯罪もありますか」
「ええ、そしてね」
そうした状況でというのだ。
「そこからね」
「改善すべきものがある」
「そうだというのですね」
「そう思ってるわ、やっぱりね」
何と言ってもというのだ。
「表と裏があって、そしてどれだけええと思っても」
「問題点がある」
「そうですね」
「問題は一つを解決しても」
「また別の問題が生じる」
「そうなりますね」
「それが世の中でしょ」
この世界もこのことは変わらないというのだ。
「そやからね」
「完璧はない」
「どうしても困っている人や部分は出ますね」
「ええ、けれどね」
それでもというのだ。
「少しでもよくしてくわ」
「そうしていきますか」
「これからも」
「そうしてくわ、そしてね」
そのうえでというのだ。
「これからもね」
「変身して素早く動かれて」
神具を用いてとだ、マスターはバーベキューで焼いた南瓜それに鶏肉を食べてからそのうえで言った。
「街の裏側をですね」
「見ていくわ」
「そうしていくわ」
そうするというのだ。
「これからもね」
「そうですか」
「裏を見る」
そうすることはというのだ。
「ほんまね」
「大事なことですね」
「政でも他のことでもね」
「一見よさそうでもです」
市長はワインを飲んでから言った、飲んだワインは発泡性の赤だった。
「深刻な問題があるという場合も」
「あるのよね」
「そうですね」
「世の中そうやから」
「デリーロ様はですね」
「幸いあたしの神具はどっちも使えるから」
その裏を見ることにというのだ。
「そやからね」
「これからもですね」
「見ていくわ」
そうするというのだ。
「裏側をね」
「そうされますか」
「ええ、ただ裏といってもね」
ここでデリーロはこうも言った。
「悪いものばかりか」
「そうでもないですね」
「裏というと一見悪いイメージを抱きますが」
「そうよ、伸ばすべきものもね」
そうしたものもというのだ。
「あるから」
「否定すべきものではない」
「そうですね」
「そうよ、悪い話も一杯あるけれど」
「いい話もですね」
「同じだけありますね」
「表が善で裏が悪ではないのよ」
そうだというのです。
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