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オズのエマおばさん
第十幕その三

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「近くに大きなお池があってそこに水道を通してね」
「お水を村に持って来て」
「それで農業にも使っているんだね」
「そうなのよ」
 そうしているというのです。
「この村はね」
「それで山の恵みもなのね」
「採集しているんだね」
「そうして暮らしているのね」
「そうなんだね」
「あと放牧もしているね」 
 腹ペコタイガーは村に山羊が多いことも見て言いました。
「そうだね」
「山羊が多いね、それにね」
 臆病ライオンも村の中を見回して言います。
「トナカイもね」
「多いね」
「やっぱり鹿の妖精さん達だから」
「トナカイもいるね」そうだね」
「山羊の乳にね」 
 ドロシーは二匹に応えてお話しました。
「トナカイのものもね」
「飲んでいるんだね」
「この村の人達は」
「そうよ、勿論チーズやバターやヨーグルトもね」
 そうした乳製品もというのです。
「楽しめるわよ」
「ああ、そうなんだ」
「そのことも楽しみだね」
「鹿の妖精さん達だから」
 ドロシーはさらにお話しました。
「お肉は食べないわよ」
「ああ、そうなんだ」
「鹿だからだね」
「ベジタリアンよ、パンやジャガイモが主食で」
 そうしてというのです。
「お野菜や果物を食べて」
「ミルクや乳製品もだね」
「食べるんだね」
「そうなの、それでね」
 さらにお話するドロシーでした。
「この村のお料理は」
「あっ、若しかして」
 モジャボロがふと気付いたお顔になって言いました。
「あのお料理かな」
「チーズをふんだんに使ったね」
 弟さんも応えました。
「あれだね」
「そうじゃないかな」
「そうだね、見ればワインも沢山あるし」
「この村はワインも沢山あるわよ」
 笑顔で、でした。ドロシーはモジャボロと弟さんに答えました。
「だからね」
「あのお料理をだね」
「楽しめるんだね」
「そうよ、おばさんとおじさんにね」
 お二人にとです。
「あのお料理をよ」
「楽しんで欲しくて」
「それでだね」
「案内したしね」 
 だからだというのです。
「ここはね」
「是非だね」
「楽しんでもらうね」
「あのお料理をね」
「チーズを使ったお料理でワインも使う」
 カルロスはそう聞いて考えるお顔になりました。
「何かな」
「すぐにわかるわ」
 ドロシーは笑顔で答えました。
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