第十幕その二
[8]前話 [2]次話
皆で山の妖精の村に向かいました、山道を歩いていってそうしまして。
そして妖精の村の前に来るとそこは木の柵で囲まれていてその中にログハウスが沢山見えました、そしてです。
村の妖精さん達はといいますと。
「あら、鹿の角が生えているわね」
「そして足も膝から下は鹿のものだね」
「服はカドリングの赤い服で」
「顔立ちや身体や大きさはわし等と変わらないね」
「この人達はパン神の眷属でね」
ドロシーはおばさんとおじさんに答えました。
「鹿の妖精なの」
「パン神は山羊でね」
ムシノスケ教授が言ってきました。
「彼等は羊だね」
「ええ、パン神は山にも関係あるから」
「牧童の神様だから」
「山にもよく入られるから」
それでというのです。
「山の妖精さんもね」
「眷属の人達がいるね」
「そうなのよね」
「うん、それじゃあね」
「今からね」
「村に入れてもらおう」
「そうしましょう」
ドロシーは教授ともお話してでした。
皆は木の門のところに行ってそのうえで門番の人に尋ねました。見れば門はもう全開になっています。
「中に入っていいかしら」
「勿論です」
門番の若い男の人が答えました。
「この村は来る者は拒まずなので」
「だからなのね」
「はい」
それ故にというのです。
「もうです」
「何時でもなのね」
「入って頂いて」
そうしてというのです。
「楽しんでいって下さい」
「それじゃあね」
「それでなのですが」
あらためてです、門番の人はドロシーに言いました。
「お久し振りですね」
「この村に来るのはね」
「そうですね」
「ええ、そうなのよね」
「久し振りに来て頂いて」
ドロシーににこりと笑って言うのでした。
「凄くです」
「どうなの?」
「嬉しいです、ではです」
「これよりね」
「村を楽しんで下さい」
「それではね」
こうお話してでした。
皆で村に入りました、そしてです。
村に入ると人間と同じ大きさの鹿の角と足の妖精さん達が畑仕事をして楽しそうに過ごしています、その村の中を見てです。
おばさんは神妙なお顔で、です。こう言いました。
「私達の村と同じね」
「ああ、お仕事はな」
「畑仕事をして」
「あと山に入って採集なんかしているみたいだな」
「そうよ、この村はそうして暮らしてるの」
ドロシーはお二人にここでも答えました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ